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三菱重工ニュース
2005年7月29日 発行 第 4370 号

地球深部探査船「ちきゅう」を竣工
29日、海洋研究開発機構への引渡し式を開催
 三菱重工業は、2000年から建造を進めてきた地球深部探査船「ちきゅう」を竣工、29日、独立行政法人海洋研究開発機構(理事長・加藤康宏氏)に引き渡す。水深2,500mの海域で海底下7,000mまでの連続した地質サンプル(コア)を採取することができる世界初のライザー掘削方式※1科学調査船。引渡し後は、試験運用を経て、国際協力プロジェクト(統合国際深海掘削計画:IODP)に参加、地球科学の発展に貢献していくことになる。
 当社は同日、長崎造船所(長崎市)で、海洋研究開発機構の加藤康宏理事長の参列を得て、引渡し式を開催、当社からは、太田一紀常務執行役員が出席する。


地球深部探査船「ちきゅう」
地球深部探査船「ちきゅう」
 「ちきゅう」は人類史上初めて地球内部マントルまでの掘削を目指す最新鋭の地球深部探査船。全長210.0m、全幅38. 0m、総トン数は57,087トン。水面上高さ120m、重量約1,000トンの世界最大の掘削やぐら(デリック)の搭載に加え、掘削方式には深部探査船として初めてライザー掘削方式を採用した。

 海洋石油掘削で広く用いられているライザー掘削は、泥水を循環させることにより、地層の圧力を制御しながら掘削するため、掘削孔が崩れにくいメリットがある。これまでの科学調査を目的とした掘削記録は米国の深部探査船(ノン・ライザー型船)による海底下2,111mが最大だが、このライザー掘削方式により、今後、この記録の更新を目指し、水深2,500mの海域で海底下7,000mの掘削を行う。また、将来的には水深4,000mの海域で海底下7,000mの掘削という最終目標に挑戦し、マントルへの到達を目指す。

 本船引渡し後、海洋研究開発機構は、当社長崎造船所において、主要機器の操作確認・習熟などを行ったのち、洋上において各種性能確認を実施。10月頃から下北半島東方沖において、今後のライザー掘削の実施に向け噴出防止装置※2の試験を行っていく。

 なお、「ちきゅう」は、当社が2000年に海洋研究開発機構(当時:海洋科学技術センター)から全体の取りまとめを受注し、当社長崎造船所で掘削関連部分を製作、船体部を三井造船(株)玉野事業所が製作し、今回竣工した。

※1 ライザー掘削方式 深部探査船と海底下の掘削孔の間を、ライザーパイプと噴出防止装置を用いて繋ぎ、この間で泥水を循環させながら地層の圧力を制御し、深い地層を掘削する方式。
※2 噴出防止装置  掘削孔内部の圧力を制御するため、掘削孔の入口を塞ぐように設置され、石油やガスなどの噴出を防ぐ装置。



担当窓口:長崎造船所

以  上