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三菱重工ニュース
2005年7月25日 発行 第 4368 号

高品位な塗装を実現する「塗装知能ロボット」を開発
 三菱重工業は、携帯電話から自動車ボディまで、対象の大小や材質を問わずに高品位塗装を実現する次世代型塗装ロボットを開発、「MRP-5000」シリーズ(愛称:Dio、ディオ=イタリア語で神様の意味)として7月から販売を開始する。


次世代型塗装ロボット「MRP-5100」
次世代型塗装ロボット「MRP-5100」
 市場投入するのは大型の「MRP-5100」と中型の「MRP-5000」の2機種。この分野をリードする当社のロボット技術をベースに、豊富な塗装ノウハウを有するアネスト岩田株式会社(横浜市港北区、社長:森本潔氏)の協力を得て開発したもの。高品位塗装に欠かせない複雑な制御機能をロボット自身に持たせて、これまでの単なる“塗装ガンの搬送装置”ではない“塗装技術を内蔵するロボット”を実現した。年間200台規模の販売を見込む。

 本機の特徴の第一は、自動車などの高品位塗装に欠かせない回転静電ガン※1への対応。回転静電ガンの回転数から塗料吐出量まで、その複雑な制御機能をロボットそのものに持たせたことに加え、静電コントローラー※2もロボットの制御装置に内蔵した。

 第二の特徴は、これまで人によるティーチィング※3で動きや塗装範囲を認識させていたのに代え、使用する塗料の情報や要求膜圧など諸条件を入力するだけで、最適な塗料吐出量や塗装速度などを自動的に算出することを実現。また、形状やスタート位置などをインプットするだけで、対象全体の塗装軌跡を自動生成する。

 さらに温度や湿度など作業環境の変化を取り込み、最適な塗装条件を選択する環境変化対応機能を装備するほか、高精度電空弁による流量制御や、吐出量フィードバック制御、サーボギヤポンプ制御など、塗料や用途に合った塗料流量制御をロボットのプログラムで制御する。
 このほか、特殊な手首構造の採用により、塗料ホースの対象への接触や、ホースに付着した塗料の落下などによるゴミの付着や不良の発生を大幅に削減した。また、塗料については環境保全を考え、従来の溶剤系塗料から水系塗料、粉体塗料に至る多種多様な選択に適応できる。

 当社は、本機投入を機に、この4月に設立した産業用ロボットの新販社、三菱重工産業機器(株)と協力しつつ、これまで得意とした小型分野だけでなく、大型塗装ロボット分野へも積極的に商域を広げていく。

※1 回転静電ガン=液状の塗料を微細な霧吹き状態にするために、ガン内部に回転カップを組み込んだもの。そこから吐出する塗料と対象の間に生じさせたプラスとマイナスの静電気の力を使って塗装する。
※2 静電コントローラー=回転静電ガンから吐出された塗料は、対象との間でプラスとマイナスの静電気を帯びているが、その静電気を制御する装置。
※3 ティーチング=ロボットに動作位置と順序を記憶させる作業。教示ともいう。この方法には、人間がロボットのアームを直接持って、作業位置を教示したり、ペンダントによるリモート操作で目標位置を指示する方法などがある。いずれも細かい指示が必要。



担当窓口:機械事業本部 風水力・一般機械部
販売会社:三菱重工産業機器株式会社 産業用ロボット部
製作事業所:神戸造船所

以  上