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三菱重工ニュース
2005年7月8日 発行 第 4367 号

舶用低速ディーゼル機関 三菱UEC50LSE 初号機が完成
ワルチラ・スイス社と共同開発
 三菱重工業は、ワルチラ・スイス社(Wärtsilä Switzerland Ltd.)と共同で、新型の舶用低速ディーゼル機関「UEC50LSE」を開発した。両社が2002年11月に共同開発で合意して以降、開発を進めてきた舶用低速ディーゼル機関の第一弾。初号機として完成したのは、6シリンダタイプの6UEC50LSEで、陸上での性能・信頼性検証試験を経て、今後本格的な市場投入を行う。


三菱舶用主機関「6UEC50LSE」ディーゼルエ ンジン
三菱舶用主機関「6UEC50LSE」ディーゼルエ ンジン

 UEC型舶用低速ディーゼル機関は、低燃費・シリンダ油消費低減による経済性をセールスポイントにした自社開発の製品で、2,080~46,800 kWの出力域をカバーしているが、LSE機関はそのなかの最新シリーズ。今回開発されたUEC50LSEは、高速化・大型化が進むパナマックス、ハンディマックス※1サイズのバルクキャリア(ばら積船)や、フィーダーコンテナ船※2を中心とした船種への搭載に適するよう主要目を定め、開発された。

 シリンダ口径は500mmで、1シリンダ当たりの出力は最大1,660kW。同サイズの従来型に比べて、最大約15%の高出力化を実現した。また、舶用ディーゼル機関の運転効率化などを目的に、近年急速に普及が進むSIPシリンダ注油システム※3も搭載可能な設計となっている。

 ワルチラ・スイス社は、フィンランドのヘルシンキに本社を置く世界的な舶用エンジンメーカー、ワルチラ社(Wärtsilä Corporation)の子会社。出力域5,000~80,000kWのスルザー型舶用低速ディーゼル機関の製造・販売を展開している。
 一方、当社はUEC型舶用低速ディーゼル機関の製造・販売とともに、ワルチラ社とのライセンス契約のもと、スルザー型機関の生産も行ってきたが、今回の新機関の開発は、これまでの両社の関係を一歩進めた成果といえる。

 LSE機関は、2001年9月のシリーズ第一弾の市場投入以来、顧客から高く評価され、すでに40台以上の受注を達成している。当社は、このUEC50LSEの市場投入により、よりきめ細かな顧客ニーズに応えることで、さらなる拡販をはかっていく。


UEC50LSE機関 主要目

口径(ボア)

500mm

行程(ストローク)

2,050mm

シリンダ数

5~8cyl.

出力(P1)

1,660kW/cyl.
(2,255PS/cyl.)

回転数 

124~99rpm

平均有効圧力(P1)

2.00MPa

シリンダ最高圧力

15.5MPa

平均ピストン速度

8.47m/s

燃料消費率(P1)

171g/kWh


※1 パナマックス、ハンディマックス
パナマックスとはパナマ運河での航行が可能で、70,000~90,000DWT(載貨重量トン)クラスの船型。ハンディマックスとはパナマックスよりも小型で、50,000~58,000DWTの船型。  
※2 フィーダーコンテナ船
主要港間の幹線航路に比べて貨物量が少ない支線航路の対象港(フィーダーサービス港)への輸送を担う2,700TEU(20フィートコンテナ換算)以下のコンテナ船。
※3 SIP(Swirl Injection Principle)シリンダ注油システム
SIPバルブの働きにより、シリンダ内に潤滑油を高圧噴射することで、シリンダ油の広がり性を向上させ、シリンダ注油率の大幅な低減とリングライナの磨耗を最小限に抑える画期的な注油システム。デンマークのHans Jensen社が開発。



営業窓口:原動機事業本部 産業エネルギー部
製作事業所:神戸造船所

以  上