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三菱重工ニュース
2005年4月26日 発行 第 4348 号

インド最大の尿素肥料会社へCO2回収技術を供与
回収能力は世界最大級の450トン/日
 三菱重工業は、インド最大の尿素肥料会社であるIFFCO社(Indian Farmers Fertiliser Cooperative Limited)へ二酸化炭素(CO2)回収技術を供与する。IFFCO社が同国内のアオンラ(Aonla)工場およびフルプール(Phulpur)工場にそれぞれ新設する尿素肥料製造プラントに供するもので、CO2回収能力は世界最大級の各450トン/日。取扱商社は三菱商事。
 プラントの建設は同国のエンジニアリング会社であるTecnimont ICB社が行なう。プラントは2007年1月完成予定。
マレーシア向けCO2回収プラント
  今回供与するのは、LNG(液化天然ガス)を燃料とする尿素肥料製造の工程で放出される燃焼排ガスからCO2を回収し、回収したCO2を尿素合成プロセスに原料として供給する技術。
 尿素肥料の製造工程は、アンモニア製造と尿素製造からなるが、アンモニア製造の一次改質炉から放出される排ガス中に含まれるCO2を吸収液(KS-1)を用いて分離・回収し、アンモニアと合成して尿素の増産をはかる。排ガスからのCO2回収率は約9割。

 Aonla工場とPhulpur工場はともに、インド北部のアッタープラデシュ(Uttar Pradesh)州にあり、ニューデリーの東方に位置する。新設プラント建設はいずれも、尿素の増産を図ることを目的としているが、IFFCO社としては、これまで大気放出していた排ガスからCO2を回収することによる環境保全や、省エネルギー面での貢献も今回のプロジェクトの重要な狙いと位置づけている。

 当社のCO2回収技術は、関西電力と共同で開発したもの。CO2回収プラントの初号機(回収能力は160トン/日)は、マレーシアの尿素肥料工場に納入され、1999年より順調に稼動している。排気ガス中のCO2回収プロセスは、当社のほか、米国のフロアーダニエル社とABBルーマス・グローバル社のみが所有するが、今回は、このマレーシアでの運転実績と、他プロセスに比べエネルギー消費量が大幅に少ないことが高く評価され受注に至った。当社に対する同種の引合いは10件を超えている。

 CO2回収技術は、尿素肥料のほか、メタノールやディメチルエーテル(DME)などの化学用途、炭酸飲料、ドライアイスなどの食品用途、さらには、生産性が落ちた油層にCO2を圧入して生産増加をはかる原油の三次回収用途 (EOR)などに利用が可能。

 とりわけ、EORは、昨今の原油価格の高騰に伴い急速に需要が高まっている。CO2を油層に固定化することによって、温暖化ガス削減にも大きく寄与できる可能性があるため、中東諸国を中心に世界的に脚光を浴び、今後巨大市場となることが予想されている。当社は、化学的利用分野はもちろん、このEOR分野に対しても、大型CO2回収装置の建設に向けて、各石油会社と協議を行なっていく。



営業窓口:機械事業本部 化学プラント部
担当事業所:プラント・交通システム事業センター

以  上