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三菱重工ニュース
2005年3月31日 発行 第 4339 号

下関造船所に複合材の最新鋭設備を導入
「787」向け複合材主翼用のストリンガーを製作
 三菱重工業は、米国ボーイング社の次期主力旅客機「787」向け複合材主翼生産のため、下関造船所で新たに設備投資を行う。主翼の補強用部材である複合材のストリンガー(縦通材)を製作するための投資で、同所大和町工場(下関市東大和町)の一部をストリンガー専用の生産工場に改造。併せて、複合材製造と検査のための最新鋭設備を2005年度内に導入して、製品の品質確保と生産の効率化を実現する体制を構築する。設備投資額は約40億円。すでに、航空機の主力工場である名古屋航空宇宙システム製作所では複合材主翼の新工場を建設中であり、今回の投資により下関造船所も「ボーイング787プロジェクト」に参画することになる。


 改造工場の棟床面積は約6,300m2。2005年4月から基礎改造工事に着手して、2006年4月に最新鋭設備を備えた専用工場を完成、本格的な生産は2006年8月からスタートする予定。
 完成したストリンガーは名古屋航空宇宙システム製作所へ輸送され、同製作所内で、これを翼外板に取り付けた後、箱型の主翼構造体に組み立てて、ボーイングに出荷する。ストリンガーの生産は月産2~7機規模となる見通し。

 下関造船所に新たに導入される複合材の最新鋭設備は、複合材を積層した後に高温高圧で焼き固める複合材硬化炉(オートクレーブ)のほか、硬化したストリンガーを加工する切断装置、非破壊検査装置など。

 主翼に採用する複合材は、炭素繊維と樹脂を組み合わせた炭素繊維強化プラスチック(CFRP)。従来のアルミ合金やチタン合金に比べ強度・剛性に優れる。ストリンガーは長さ約30mの主翼を内部で補強するCFRP部材。

 下関造船所の複合材事業は、1988年の同事業開始以来、ヘリコプター向けドアをはじめとする航空・宇宙機器用FRP(繊維強化プラスチック)製部品を数多く手掛けてきた。今回のプロジェクトは、これまで培ってきたこれらの技術とノウハウを結集するもので、同所は今後も、当社航空・宇宙事業の一翼を担いつつ、技術・品質の更なる向上や、設備導入による効率的な生産体制の確立に取り組んでいく。

 世界で初めて大型民間機に採用される複合材主翼の担当が当社に決まった昨年度以来、名古屋航空宇宙システム製作所を中心として、その開発と試験作業が精力的に進められている。同製作所では、部材成形などを行う複合材工場と、主翼組立を手掛ける組立工場の2つからなる新工場を建設中。
 下関造船所の今回の設備投資は、これらと足並みを揃える措置として「ボーイング787プロジェクト」の立ち上げを推し進めていく。



担当窓口:下関造船所

以  上