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三菱重工ニュース
2005年3月23日 発行 第 4331 号

既設鉄筋コンクリート建物の制震ダンパーによる新耐震改修システム
広島工業大学と共同で開発
 三菱重工業は、広島工業大学と共同で、当社独自の制震ダンパー(商品名: Mitsubishi Channel Stiffened Brace Damper: MCBダンパー)を用いた既設の鉄筋コンクリート(RC)建物の耐震改修システムを開発した。RC建物の天井内に制震ダンパーを組み込み、地震時に生じる梁の微小な変形を利用して地震のエネルギーを吸収するシステム。これまでエネルギー吸収システムの適用が難しいとされてきたRC建物でも優れた耐震性能を発揮することが、広島工業大学との共同の実験で確認された。当社は、これまで耐震改修工事を敬遠してきたビル・オーナーに新改修システムの利便性を訴え、耐震改修の積極的な促進に努めていく。


MCBダンパーによる新耐震改修システム
MCBダンパーによる新耐震改修システム
 新改修システムは、RC建物の梁中間部に高剛性のアームを設置し、アーム先端部と柱間に制震ダンパーを組み込むもの。建物が水平震力を受けた際に梁部材に生ずる変形を利用し、梁の曲率変化に応じて高剛性のアームが回転することで、制震ダンパーの伸び縮みが発生、地震のエネルギーを吸収する。

 RC建物の耐震改修はこれまで、柱と梁で構成される架構内にRC壁や斜材を組み込み建物の剛性を高める方法が一般的であった。しかし、これらの対策では、通路や部屋の使い勝手が悪くなったり、美観が損なわれたりすることが多く、ビル・オーナーからはこうした障害の出にくい新たな改修工法が求められていた。
 新システムは、諸装置を天井内へコンパクトに収納できるため、美観を損なうことなく建物空間を有効に活用することが可能なほか、改修の対象となる壁面数を最小限に留めることができる。

 新システムは、当社が基本的なシステム概念を開発、解析することによってその効果を確認してきたが、さらに広島工業大学の高松隆夫教授、玉井宏章(ひろゆき)助教授が開発したクサビ機構を取り入れることで、RC建物に対し、より信頼性の高いシステムとしてその効果を発揮することが確認できた。

 今回の性能確認実験を機に、当社は今後、改修工事を躊躇してきたビル・オーナーをはじめ、設計会社やゼネコンに対してもアプローチも強めていく。

※ 制震ダンパー=震動エネルギー吸収機構



営業窓口:鉄構建設事業本部 鉄構装置部
製作事業所:広島製作所

以  上