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三菱重工ニュース
2004年12月21日 発行 第 4302 号

米最大手電力会社サザンカンパニーから大型排煙脱硫装置を受注
TVA向けに続く 脱硫率98%超
 三菱重工業は、米国最大手の電力会社、サザンカンパニー(SO:Southern Company、ジョージア州アトランタ市)から大型排煙脱硫装置を受注した。当社の現地合弁会社、アドバテック社(Advatech Limited Liability Company)※1を通して受注したもので、サザンカンパニー傘下のアラバマ電力・ゴーガス発電所に納入される。受注総額は約50億円。当社は2002年末にも、大手電力会社TVA(Tennessee Valley Authority、テネシー渓谷開発公社)向けに排煙脱硫装置を長期にわたって供給するアライアンス契約を結んでおり、今回の受注はそれに続く大型案件となる。


 納入先のゴーガス発電所は、アラバマ州最大の都市バーミングハムから北西約50kmに位置する。今回の排煙脱硫装置は、同発電所の既設の石炭焚きボイラー8・9・10号機(計102万kW)から排出されるガス全量(1時間あたり約440万Nm3)の脱硫処理を行うもので、装置のコア部分を構成する吸収塔には、当社独自の“液柱塔”※2方式を採用、脱硫率は98%超を誇る。また、脱硫のほか、煤煙、水銀、三酸化硫黄などに対しても高い処理能力を発揮する。これらの優れた特徴を持つことから今後、サザンカンパニーグループの他の発電所に対しても環境保全面で同様の貢献を行っていくことが期待されている。

 当社は、排煙脱硫装置の基本技術・プロセス技術の所有権者として、基本設計、プロセス技術、キーとなる液柱塔の主要機器の供給を担当するほか、建設工事・試運転の技術指導などを行う。また、アドバテック社は、本装置の詳細設計、資材調達のほか、建設工事指導や試運転を含む全体業務を所掌する。

 
サザンカンパニーグループは、79の発電所(総発電量3,900万kW)を所有・運用する、TVAと並ぶ全米6大電気事業者の1社。その傘下に、アラバマ電力、ジョージア電力、ガルフ電力、ミシシッピ電力、サバナ電力の5つの電力会社を擁し、アラバマ、ジョージア、東南ミシシッピ、フロリダ(一部)の各州に電力を供給する。そのうち、石炭火力の保有(発電能力2,640万kW)は、自社系総発電量の70%強に達する。

 米国は、電力の50%強を石炭火力でまかなっているが、排煙脱硫装置を設置しているのはそのうち4分の1強程度にすぎない。しかし、米政府が2002年に、2012年までの期限付きで、発電施設から排出される硫黄酸化物や窒素酸化物の大幅削減を義務付ける規制強化策を打ち出したことから、新設、既設を問わず、排煙脱硫装置の需要は急速に盛り上がり始めている。サザンカンパニーグループも、この規制強化への対応のため、大規模な環境保全プログラムに着手しており、今回のゴーガス発電所への排煙脱硫装置追設はその具体化案件の最初の一つである。

 アドバテック社は、このような機運の高まりを見越して設立したもの。三菱重工は、世界で160基以上の排煙脱硫装置の納入実績を持つが、米国市場でも、アドバテック社を通じ、TVA、サザンカンパニーと、同国を代表する大手電気事業者から続けて排煙脱硫装置を受注したことで弾みをつけ、今後、この現地法人への技術・営業関係者増員も含め、この拡大市場へ積極的にアプローチしていく。


※ 1 アドバテック社= 米国の大手エンジニアリング企業URSとの合弁で、2002年5月に設立。出資比率は当社40%、URS60%。従業員数200人。合弁相手であるURSは、橋梁、交通システム関係の公共事業など、都市インフラと環境関連を中心に幅広い分野で事業を展開し、米国内で300ヵ所、海外で30ヵ所の拠点を持つ。米国内では電力会社との関係も強い。
※ 2 液柱塔= 吸収塔内部で排ガスに石灰水を噴射して反応させるが、上から下に噴射するのではなく、ノズルから噴水のように吹き上げ、上昇中と下降中の2回(排ガスと石灰水)接触させる点が特徴。



営業窓口:機械事業本部 環境ソリューション部
製作事業所:プラント・交通システム事業センター

以  上