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ニュースレターNo.179 2004年12月15日

鉄道高架橋下を振動・騒音の少ない快適空間に
高架下利用支援技術「ゆれナイト工法」
 三菱重工業と戸田建設は、鉄道高架橋下の振動や騒音を抑え、快適空間を構築する「除振・制震・防音」工法を開発した。これまで「うるさい、揺れる、暗い」などの悪条件のため駐車場や資材置場などに用途が限られていた空間を、ビジネスホテルやオフィスビルなどに利用できる「静かで、揺れない、快適に過ごせる」空間に再生させる。両社は同工法を「ゆれナイト工法」と名付けて、鉄道関連会社などに積極的な提案を展開していく。


高架下利用支援技術「ゆれナイト工法」(利用例)
高架下利用支援技術「ゆれナイト工法」(利用例)
 新工法は、既設高架下に構築する建物を、除振性能を備えた免震装置で地盤面より支える一方、高架橋と建物を減衰装置で連結して、建物だけでなく高架橋の耐震性も同時に向上させるもの。また、遮音エキスパートシステムを導入して最適な防音対策を施す。

 この工法は、基礎部分が除振部と滑り部を兼ね備えた独自の支承構造となっているのが特徴。具体的には、除振性能として、除振部にゴム支承を組み入れ、高架橋柱を伝わってくる列車振動を約1/10に低減。また、強風や地震の際には制震性能が効力を発揮し、ゴム支承の上部に組み込まれた滑り部の金属系摺動材が滑ることで揺れを吸収、高架橋と建物を連結する減衰装置との相乗効果も加わって、小さな揺れから阪神・淡路大震災級の大きな揺れまでを建物側で約55%低減する。ゴム支承の周囲にはストッパーを設置し、ゴム支承の変形による支持力低下を防止するフェールセーフ機能を有する。

  従来の鉄道高架下利用工法には、高架橋の柱にアンカーを打設し建物構造部材を吊って免震する工法などがある。しかし、「ゆれナイト工法」では建物を地盤面より支持するため、大規模な支持架台の設置が不要で、高架橋柱廻り以外はすべて建物の有効面積とすることができる。また、同工法を採用することで既設高架橋の耐震性が向上するため、所要の耐震性能を満足しない既設高架橋の耐震補強工事を兼ねることができ、トータルとしての事業費軽減にもつながる。両社は、これらのメリットを掲げて、同工法の積極的な提案活動を展開する。

※減衰装置=オイルダンパーを用い、地震時の建物と高架橋の間の相対変位を利用した制震装置。




以  上