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ニュースレターNo.176 2004年11月4日
三菱重工業株式会社

飛島建設、三菱重工業
シールド工法の新しいカッタービット交換装置を共同開発

玉石混じり砂礫層掘削用のローラーカッターの交換がシールド機内から可能に!
土質条件に応じたあらゆる種類のカッタービット類の交換ができることも実証
神戸市水道局発注の延長3kmを超える長距離シールド工事に初採用

三菱重工業株式会社
飛島建設株式会社
 飛島建設株式会社(社長:富松義晴)と三菱重工業株式会社(社長:佃 和夫)の両社は、シールド工法のカッタービットの交換を効率的に実現する新たな装置を開発し、飛島建設は神戸市水道局発注の長距離シールド工事(延長3km超)に投入します。土質条件に応じたカッタービットの選定や磨耗したカッタービットの施工途中での交換に威力を発揮するもので、これにより、これまで困難とされてきた玉石混じり砂礫層掘削用ローラーカッターの機械式交換も可能となります。


開発の背景
  大深度や長距離掘進のシールド工事を経済的、効率的に施工するためには、各種の地盤に応じたカッタービットの選定と磨耗したカッタービットを施工途中で効率的に交換する工法が必要となりますが、特に、玉石混じりの砂礫層掘削用の機械式ローラーカッター交換工法は、これまで難しいとされていました。
 飛島建設では、神戸市発注の大容量送水管工事(注)を施工するにあたって、「地上から地盤改良をすることなく機械式のビット交換だけで、玉石混じり砂礫層を3km以上の長距離掘進ができる」ことを目的にローラーカッター交換装置を三菱重工業と共同開発をしてきました。

(注)

【大容量送水管(王子工区)整備工事の概要】
発注者 :神戸市水道局
施工者 :飛島・戸田・五洋特定建設工事共同企業体
工  期:平成15年8月23日~平成21年3月31日
工事概要:シールド外径3,480mm シールド延長3,454m

開発したローラーカッター交換装置の概要
 シールド機の中央円筒には、カッタースポーク部からローラーカッターを安全に引き出すために旋回ゲートが設けてあり、また、切羽とシールド機内とを遮断するためにマンホールを取付けてあります。
 カッタースポーク部に装着されているローラーカッターを、ロッド把持装置により旋回ゲートを通して中央円筒内に引き込みます。その後、旋回ゲートを閉じてマンホールを開け、ローラーカッターをシールド機内へ搬出します。この作業を繰り返すことにより、シールド機内で安全にローラーカッターの交換が行なえます。

開発の成果
 この装置の使用により、ローラーカッターを経済的に短時間で何回でも交換が出来ることを実証実験により確認しました。また、この装置を使用することにより、ローラーカッターから、掘削する土質や発進・到達等の目的に適合したあらゆる種類のビット、すなわち、先行ビットやティースビットに交換することも可能となりました。
 今回の実験では、清水中での作動耐圧検証、および土砂中での作動検証を行い、0.3Mpa(30mの水圧相当)の高水圧下でもローラーカッターの交換ができることを確認しました。
 また、ローラーカッターは掘削土をカッターの背面に逃がすことが肝要ですが、その機能を損なうことなく、しかもシールド機に装備された全てのローラーカッターを交換することが本工事では絶対的な条件でした。これまではそれが不可能とされていましたが、今回の実験により径3mクラス以上のシールド機に実現できる目処がたちました。

 現在は、平成17年3月の実機の完成に向けて、シールド掘進機の製作を進めていますが、今後、機会があれば、他の工事にも適用する方針です。

【説明資料】ローラーカッターの交換方法の詳細

【手順1】
  (1)   ローラーカッターの交換の際には、旋回ゲートを“閉”の状態でマンホールをあけ、交換装置(ロッド把持装置など)を中央円筒内に設置します。
  (2)   ロッド把持装置によりロッドを把持しローラーカッターを引き込む準備をします。(旋回ゲート“閉”)
  (3)   マンホールを閉め、切羽圧力と中央円筒内圧力とのバランスをとるため、中央円筒内に注水し加圧します。
  (4)   水圧のバランスがとれたら、旋回ゲートを開けます。
  (5)   ダミーサドルをロッド把持装置により中央円筒内に引き込みます。
【手順2】
  (6)   旋回ゲートを閉じて、ダミーサドルを機内に搬出後、再度ロッドを継ぎ足します。
  (7)   (2)~(4)の手順と同様に、旋回ゲートを開けます。
【手順3】
  (8)   ロッド把持装置によりロッドを把持しインナーカッターを中央円筒内に引き込み、旋回ゲートを閉めます。
  (9)   その後、中央円筒内の加圧水を排水しマンホールを開け、インナーカッターを機内に搬出します。
【手順4】
  (10)   再度ロッドを継ぎ足し、(7)~(9)の手順と同様に、ゲージカッターを機内に搬出し交換しローラーカッターの引き込みを完了します。(1スポーク分)
  (11)   その後、逆の手順で新品のローラーカッターを押し込んで装着します。
  (12)   以上で1本目のカッタースポークのローラーカッター交換作業が完了します。
 その後、中央円筒を旋回し残りのカッタースポーク4本全てのローラーカッター交換を同様の手順で行い、交換作業を完了します。

以  上