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三菱重工ニュース
2004年6月15日発行 第4243号

クリーンな作業環境を実現
切削油を一切使わない完全ドライカットのギヤシェーパ「SE25A」発売


 三菱重工業は、完全ドライカットのギヤシェーパ「SE25A」を15日から本格発売する。高速切削にもかかわらず、連続加工時の寸法変化をミニマムに抑えた高性能マシン(OBD 公差50mmでCp≧1.67※1)で、周辺装置・搬送機器のモジュール化によりライン編成が容易に行える設計となっているのが特徴。価格はオープン。環境対応型の最先端グローバルマシンとして日米の自動車・同関連分野を中心に拡販をはかる。

完全ドライカットのギヤシェーパ
「SE25A」
 SE25Aは、世界に先駆けてドライカットホブ盤(1998年度 優秀省エネルギー機器表彰「通商産業大臣賞」受賞)を開発した当社の歯車加工技術を搭載し、ギヤシェーパに展開したもの。
 工具の磨耗防止、切屑の洗浄に必要な切削油を一切使用しないことで、クリーンな作業環境を実現。また、切削油関連設備(循環系ポンプ、ミストコレクター、切削油クーラーなど)の電力が不要となり、従来のウェット機に比べ30%の省エネルギーを達成している。ウェット機として使用することも可能で、ウェット、ドライの選択ができる。
 切粉対策も万全で、加工空間を完全遮蔽するとともに、機内カバーを急傾斜にして切粉の堆積を防止している。

 高速加工にパワフルに対応するため、剛性をアップした機械構造になっているのも特徴。駆動系に新方式のバランサーシャフト※2を採用し振動・騒音を低減、また、スピンドルシール構造※3を見直すなどして、主軸1800str※4/分(従来機1500str/分)、最大切削速度130m/分(同90m/分)を実現した。これらにより、振動特性が改善、高速切削時の精度安定化にもつながった。
 操作性に優れたカラーグラフィックス画面を採用。また、作業者の使いやすさをより向上させる「ヘルプ機能」の進化・充実版である“おまかせソフト”を搭載している。

 すでに好評を得ているドライカットホブ盤との共通性を持たせるとともに、機械本体と周辺・搬送機器の標準化・モジュール化をはかっていることから、生産ライン編成で顧客のニーズをきめ細かく取り入れた提案型の営業を積極的に展開し、国内・米国市場などでシェア拡大を目指していく。

仕様
項   目
仕   様
ワーク最大加工径(mm) 外歯:Φ;250
内歯:Φ(120+カッタP.C.D.)※5
最大加工モジュール(mm) 6
最大加工歯幅(mm) 60
(最大ストローク幅70)
主軸ストローク速度(min-1 300~1800
円周送り速度(mm/min)
3~5300
ラジアル※6移動量(mm) -60~270
ラジアル送り速度(mm/min) 0.001~0.1
ラジアル早送り速度(mm/min) 10,000
テーブル最大回転数(min-1 300
テーブル径(mm) Φ330
メインモータ(連続定格)(kW) 7.5
NCソフト おまかせソフト標準
(グラフィック表示)
NC軸数 4軸
NCシステム ファナック(標準)
間口×奥行×高さ(mm)
タイプI(標準)
タイプII(狭間口仕様)
2965×2520×2722
3446×2206×2722


※ 1. OBD 公差50mmでCp≧1.67 =OBDとは歯車の溝をボールで測った寸法(over ball diameter)のこと。
※ 2. バランサーシャフト = シャフト(軸)の重心を偏心させることで、軸が回転するときに慣性が生じる。その慣性力を利用して、慣性力と振動が打ち消しあうような設計を行ったシャフトのこと。
※ 3. スピンドルシール構造 = スピンドルのシール材をより耐摩耗性に優れた材質に 変更した。また、スピンドルの隙間に切粉が侵入することを防ぐためにスピンドルエアパージを追加した。
※ 4. str = ストロークの略。スピンドルが1回上下すること。
※ 5. カッタP.C.D. = P.C.D.とはピッチ円直径(pitch circle diameter)のこと。
※ 6. ラジアル = カッタが切り込む方向のこと。

担当窓口
工作機械事業部


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