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三菱重工ニュース
2004年2月17日発行 第4205号

「Best Innovation 2003」に風力発電設備など7件を選定
「特別賞/イメージアップ賞」に ホームユースロボットwakamaru


 三菱重工業は、新開発の風力発電設備、中国で展開している電力供給サービス事業など7件を「Best Innovation(ベスト イノベーション)2003」に選定した。社内の各部署から応募のあった54件を経営会議で審査、選定したもので、最も貢献が認められる社員に賞状と賞金が贈られる。昨年、新聞、テレビに数多く取り上げられ、話題を集めたホームユースロボット“wakamaru”が特別賞のイメージアップ賞に選ばれた。


 「Best Innovation」は、新製品を対象とする従来からの表彰制度「三菱重工ベスト新製品」を、今回、新しいものを創造する取り組みをさらに活性化させることを狙いとして衣更えしたもの。製品に限らず、事業や技術なども表彰の対象としており、「新製品」、「新ビジネスモデル・サービス」、「特別賞/新技術賞」および「特別賞/イメージアップ賞」の四つの賞で構成されている。


今回の受賞案件は以下の7件。( )内は担当部門。
【新製品】

  1. 風力発電MWT-1000A (原動機事業本部、長崎造船所、長崎研究所)
  2. PCB処理施設 (機械事業本部、長崎造船所、長崎研究所)
  3. 高密度プラズマCVD装置(原子力事業本部、神戸造船所、高砂研究所)

「風力発電MWT-1000A」
 出力1000kWの従来機種に比べ、同じ出力で低風速域(年平均風速毎秒6~7m)での発電量を20%向上させた高効率機。
 ローター直径約60m、タワー高さ70mの大きさ。2003年7月にはアメリカ・テキサス州のブラゾス・ウィンドファーム(風力発電所)向けに160基を供給する大型商談を成約するなど、国際的にも高い評価を受けている。
 地球温暖化の進展にブレーキをかける自然エネルギー利用の発電設備であり、国内外で設置が進んでいる。

「PCB処理施設」
 熱水を利用して毒性の高いポリ塩化ビフェニ-ル(PCB)を無害な水、塩、二酸化炭素に分解する水熱分解方式の技術、汚染機器解体洗浄技術およびPCBモニタリング技術から構成される。紙、水、ウェス、活性炭などにしみ込んだPCBの分解、さらに錆などで表面状態が悪い部材からもPCBを除去できる画期的な装置。
 2003年5月には、1日当たり2トンのPCB処理能力をもつ「東京PCB廃棄物処理施設」を環境事業団から受注した実績がある。
 PCBだけでなく使用残農薬、廃塗料、廃燃料など難分解性有機廃棄物の処理にも威力を発揮する。

「高密度プラズマCVD装置」
 半導体製造装置の一つで、ウェハー上に膜をつくる装置。世界で初めて200℃付近で良質な低温成膜を可能にしたもので、プラズマ領域とウェハー間の距離を自在に設定でき熱によるウェハー本体へのダメージを低減できるという特長をもつ。
 2003年富士通から第1号機を受注。次世代素子にも対応可能な最新鋭機で、電子関連装置の開発・事業化は今後の事業発展のキーを握ることになる。


【新ビジネスモデル・サービス】

 製品の供給にとどまらず、運転・保守、サービス、PFIなど、当社としてこれまで実績のない新たなビジネスモデルに取り組んだものに対して贈られる。新ビジネスモデル・サービスの創出は当社でも注力している分野で、合わせて10件の応募があった。

  1. 中国での電力供給サービス事業(汎用機・特車事業本部)

「中国での電力供給サービス事業」
 電力供給が不安定な中国において、ディーゼルエンジン等設備の提供だけでなく、プラントの運転・保守業務を請け負い、さらに電力需要者、ファイナンス会社、石油会社とコンソーシアムを組んで、燃料調達から電力・エネルギー供給まで安定して行う事業。この種のビジネスに乗り出したのは当社初のこと。
 この事業を開始したのが2003年6月。すでに売上・利益で実績をあげていることに加えて、中国では初のディーゼル発電プラントの商用運転を実現し、ノウハウを取得するなど、十分な付加価値も生み出していると高く評価、選定された。


【特別賞/新技術賞】

 社外からの表彰や著名メディアへの掲載などで社会から評価された、世界初の革新技術に対して表彰を行うもの。

  1. 低再生エネルギー型炭酸ガス吸収液
   (広島研究所、プラント・交通システム事業センター、先進技術研究センター)
  2. 超LSI向け塩化金属還元法による高機能薄膜成膜技術
   (先進技術研究センター、高砂研究所、神戸造船所)

「低再生エネルギー型炭酸ガス吸収液」
 石炭焚きの火力発電設備などに装備する、ボイラー排出ガスからのCO2回収に用いられる吸収液。従来のタイプに比べ省エネで、再生のためのエネルギーを20%も低減できるうえ50倍の耐久性をもつ、世界最高レベルのCO2吸収液を開発した。試験設備で実用レベルの性能を実証済み。
 エネルギー資源学会の技術賞を受賞するなど社外の評価も高い。時代が要求する地球温暖化対策関連技術。

「超LSI向け塩化金属還元法による高機能薄膜成膜技術」
 当社が見出した塩素ラジカルによる塩化金属直接還元反応で、高純度の金属膜を析出させる世界初の技術。原理的には、塩化物を作るものであればどのような元素にも適用できる技術で、銅、モリブデン、タングステンのほか、これまでの薄膜作製技術では低温・低ダメージの析出が困難とされていたタンタル、イリジウムなどの金属の成膜にも成功した。
 集積度が4倍となる次々世代超LSI用配線・電極形成プロセスに用いられる。高価な原料を使い、成膜温度も500℃以上という従来法に比べ、原料コストを10分の1以下、成膜温度を300℃以下に引き下げることに成功した、経済性にすぐれた技術。60件近い特許を出願し、革新技術として広く認知されつつある。

【特別賞/イメージアップ賞】

 新聞などメディアへの掲載数の公表ランキングが上位にあり、当社のイメージアップにも著しく貢献したものに贈られる。

  1. ロボット「wakamaru」
   (機械事業本部、神戸造船所、高砂研究所、先進技術研究センター)

「ロボットwakamaru」
 人型ロボットで、通信ネットワークと常時接続、留守番、見守り、異常時の通報、健康管理の四つの機能をもつ。人との会話はもちろん、家族と他人を識別する能力など、日常生活に必要な機能を備えている。世界的な活動で注目を集めるデザイナー喜多俊之氏がデザインを担当、愛くるしい表情とフォルムが人気。

 昨年2月の発表以来、マスコミへの登場回数の頻度は高く、昨年2月の新商品としては紹介記事件数で自動車を抜いてトップになるなど、当社のイメージを向上させたことにより、受賞。


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