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三菱重工ニュース
2004年2月16日発行 第4204号

時速100kmで高速道路の凹凸を測定
初のGPS搭載 高精度 道路測定車を実用化


 三菱重工業は、東エン株式会社(東京都文京区湯島3-1-3、社長 渡辺孝雄氏)と共同で、時速100kmで高速走行しながら高い精度で傷んだ路面を測定、解析する測定車を開発、実用化に成功した。±2mmという非常に高い精度で路面にできた「わだち掘れ」や「凹凸」、さらにわずか1mmという路面の「ひび割れ」を同時に測定、解析することに加え、測定車の位置をわずかな誤差で測定するGPS※1を高速測定車として初めて搭載、傷んだ路面の位置を正確に再現することができる。

路面性状測定車
 精度の高い計測データを蓄積できるこの測定車は、早期損傷発見と路面の劣化予測に威力を発揮するだけでなく、計画的・効率的な路面管理を可能にし、安全な高速道路の維持に寄与することになる。価格は2億5,000万円。

 測定車の正式名称は「路面性状測定車」。路面測定業務等を行う東エンの発注を受けて共同で製作したもので、東エンは、この最新鋭の測定車で試験走行を終え、本格的な測定業務を開始する。
 
 この測定車は、車両前部車外に「わだち掘れ」、床下部分に二つの「縦断凹凸」、車外後部に「ひび割れ」の三つの測定装置を、さらにGPSアンテナを屋根に取り付け、車内には測定装置をコントロールする計測制御装置とホストコンピューターを装備している。

 計測制御装置は計測走行中にセンサー制御、測定データのモニター制御、ホストコンピューターとのデータ通信制御を同時に行っている。この計測制御装置から測定データを受け取り、収録するのがホストコンピューター。測定終了後、わだち掘れ、凹凸については、車内で測定データを確認することが可能。

 わだち掘れの測定は、レーザー光54本をスリット化して路面に投影、そのスリット光を上部のラインセンサーカメラ※2で検出していく。測定範囲は横5.3m、上下の測定範囲が±100mmで、測定精度は±2mm。
 
 路面にできた縦断面の路面凹凸は、三つのレーザ変位計※3を使い、車体の揺れをそのままにして測定する平坦性測定※4と、車体の揺れを補正して測定するIRI測定※5の二通りの方法で測定する。

 測定間隔は平坦性測定が1.5m、IRIが100mmで、上下の測定範囲は共に362mm。測定精度は±2mmと、これも高精度。
ひび割れの測定は1mm以上の亀裂をスリットカメラ※6で撮影して行う。

 搭載したGPSは主と副のアンテナを装備、基地局のGPSデータと合わせて車両の位置を、数センチ単位の誤差で測定することができ、誤差が数メートル単位の航空機や船舶航行用よりも位置測定精度は高い。車両位置を記録することによって「わだち」「凹凸」「ひび割れ」の位置を再現することができ、道路補修の位置決定に重要な役割を果たす。 しかもジャイロコンパスを併用して測定時の車両の姿勢を記録することもできるようになっている。

 当社は今回の測定車に搭載した測定システムが非常に高い精度をもっていることから他の分野での需要を開拓、販路の拡大に努める。


※1. GPS= Global Positioning System 全地球測位システムまたは全世界測位システム。
※2. ラインセンサーカメラ= 被写体の表面を線視野で捉え、一定間隔でスキャンした値をビデオ信号として出力するカメラ。
※3. レーザ変位計= レーザーを光源にした非接触方式の変位計。
※4. 平坦性測定= 縦断方向(進行方向)の路面凹凸測定。
※5. IRI測定= International Roughness Index (国際路面粗さ指標)測定。
※6. スリットカメラ= レンズとフィルムの間にシャッターではなくスリットを設け、そのスリットを通してフィルムに映像を感光させるカメラ。


営業窓口
汎用機・特車事業本部 産業車両営業部


以  上