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三菱重工ニュース
2003年11月13日発行 第4175号

半導体製造用高密度プラズマCVD装置を富士通から受注


 三菱重工業は、半導体製造工程の一つであるウェハー表面への絶縁膜などを成膜する高密度プラズマCVD装置※1を富士通から受注した。来年1月、同社に納入の予定。当社と富士通共同による強誘電体メモリーFRAM※2製造におけるキャパシター※3形成以降の配線工程での成膜に関する技術開発に成功し、これを受けて本格的な製品の第1号として、富士通向けに出荷することとなった。これを契機に半導体製造装置の拡販および事業拡大に力を入れていく。

高密度プラズマCVD装置
「MAPLE」

 受注した装置はウェハー径200mm用の2チャンバータイプで、名称は高密度プラズマCVD装置「MAPLE-200」。原料となるガスを真空容器に入れ、高密度プラズマの利用により、容器内で酸化膜などを生成し、ウェハー表面に成膜する。世界で初めて200℃付近での良質な低温成膜プロセスを可能にしたことを特長の一つとしている。高密度プラズマの技術は、当社の原子力部門が核融合開発で培ってきた技術を応用した。

 「MAPLE-200」は、高密度プラズマ領域とウェハー間の距離を自在に設定可能とすることで、熱によるウェハー本体へのダメージを低減すると共に、酸化膜生成の際に発生し、膜内に混入すると劣化の原因となる水素の量を低減する独自プロセス技術も導入した。これにより、より高品質な半導体の製造が可能となっている。
 この低ダメージ、低水素成膜の性能が、富士通のFRAM製造プロセスへの実用化テストにおいて確認されたことが今回の受注の決め手となった。

 当社の半導体製造装置は、低ダメージ、低水素成膜のみならず、絶縁膜以外の複数種の成膜が可能なことや、高いメンテナンス性などの特長により、富士通以外の国内外の半導体業界からも高く評価され、現在、多くの企業から引き合いが寄せられている。当社としては新材料などを扱う次世代不揮発性メモリーへの適用、ウェハー径300mm用装置への展開、さらに半導体以外への展開も視野に入れ、事業拡大をはかっていく。


※1. 高密度プラズマCVD装置
低真空中で、高い電子密度のプラズマを発生させ、ウェハー等の基板上に薄膜を堆積させることにより、成膜を行う半導体製造装置の一つ。
   
※2. 強誘電体メモリーFRAM
電源を切ってもデータが消えない不揮発性メモリーの一種。書き換え回数が多く、かつ高速、消費電力が低いなどの特長を持つメモリー。
   
※3. キャパシター
FRAMのデータ保存用の記憶素子となる部分。2枚の金属板で絶縁物を挟んだものであり、金属板に電圧をかけると、その強さに応じた電荷を蓄積できる。

 
営業窓口 原子力事業本部 原子力部
製作事業所 神戸造船所


以  上