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三菱重工ニュース
2003年9月2日発行 第4153号

1,000kWクラス 発電効率世界最高の42%以上
ガスエンジンコージェネレーションシステムの開発本格化


 三菱重工業は、東邦ガス、大阪ガスと共同で、出力1,000kWクラスで世界最高の、42%という発電効率を実現するガスエンジンの開発に着手した。マイクロパイロットインジェクション(MPI)方式※1を採用し、従来の点火プラグの火花放電で着火させる代わりに微量の軽油を噴射して着火させるガスエンジン。MPI方式にすることにより、高効率化とともに窒素酸化物の排出量を150ppmと低く抑えることのできる画期的なエンジンである。

 3社は開発の第一段階として、平成15年6月に愛知県東海市の東邦ガス総合技術研究所に基礎試験用の単気筒エンジンを設置、MPI方式による着火や燃焼性、始動性などの基礎研究を行ってきた。
 この第一段階でMPI方式による運転技術を確立の上、今後エンジン仕様、運転条件などの最適化を図り、発電効率42%達成を目指す。

 この基礎研究を基に開発の第二段階として15年度中に6気筒1,000kWクラスのガスエンジンを開発、大阪市の大阪ガス酉島エネルギー営業技術センターで基本性能、耐久性評価試験等を実施、その後2,000kW、2,500kWのシリーズ化を図り、平成16年度中に商品化の予定。

 当社と東邦ガス、大阪ガスの3社は従来から分散型電源市場におけるコージェネレーションシステム※2の競争力を一層高めることを目的に、主機であるガスエンジンの高効率化開発を進めてきた。
 このたび、より発電効率の高い機種の開発を目的に東邦ガス、大阪ガスのもつガスエンジンの燃焼技術、解析・評価技術と当社のもつエンジンやターボチャージャー等の開発技術を結集し、42%以上の発電効率を実現する12気筒、16気筒のエンジンも設計、1,000~2,500kWのMPI式ガスエンジンを共同で開発、商品化することになったもの。

実用化機目標仕様

項  目
仕   様
発電出力(kW) 1,000 2,000 2,500
回転数(rpm) 900
ボア径×ストローク(mm) 240×260
気筒数 6 12 16
ガス消費量(Nm3/h) 201 400 500
NOx(ppm) 150(O2=0%換算)
発電効 %(LHV) 42以上

※1. MPI方式の原理
 基本的なサイクルは従来のガスエンジンと同じで、吸気、圧縮、燃焼+膨張、排気の4行程で作動する。シリンダー内に吸い込まれた混合気(ガス+空気)はピストンの上昇により圧縮され、高温高圧になった混合気内に噴射弁から微量の軽油(熱量比で0.5%以下)が噴射される。軽油は自己着火し、混合気が燃焼、膨張し、このとき出力が得られる。
 従来の点火プラグ方式は、点火プラグの特性から、シリンダー内の圧力が高くなったり、混合気がより希薄(空気が多い)になると火花が放電しにくくなり、着火、燃焼が不安定であったが、MPI式にすることにより、着火性、燃焼性が向上し、高出力化、高希薄化が可能になる。この結果、高効率化が達成され、また高希薄化により低NOx化も同時に達成できる。
※2. コージェネレーションシステム
 コージェネレーションシステムは、都市ガス等を燃料としてガスエンジンやガスタービンにより発電機を駆動し、発電するとともに、排熱を利用して冷暖房や蒸気の供給、給湯用などの温水供給等を行うことにより、75~80%に及ぶ高いエネルギー利用効率を得ることができるシステムである。

営業窓口/製作事業所 汎用機・特車事業本部エンジン営業部


以  上