ページの先頭です。 ページの本文へ メインメニューへ フッタへ
ページの本文です。

三菱重工ニュース
2003年8月21日発行 第4150号

世界初 燃料電池で水中航走に成功
深海巡航探査機「うらしま」


 三菱重工業は、海洋科学技術センター(理事長 平野拓也氏)から受注していた深海巡航探査機「うらしま」の動力源である完全閉鎖式の燃料電池の開発を行ってきたが、海洋科学技術センターが実施した試験で、燃料電池発電による無人探査機の水中航走に成功した。海中で完全閉鎖式の燃料電池が稼動したのはこれが世界で初めて。「うらしま」は12日午前9時、駿河湾に着水、深度300mまで潜航し、音響通信の確認および燃料電池による水中航走試験が行われた。装置はすべて順調に作動し、水中での航走距離は約2.5kmに達した。


深海巡航探査機「うらしま」
 
    深海巡航探査機「うらしま」搭載
燃料電池耐圧容器
(上部蓋開け状態)

 「うらしま」に搭載の燃料電池は固体高分子電解質型で、無人探査機に搭載し水中で使用するため、俵型のチタン合金製耐圧容器に収納している。酸素は高圧のガス容器から、水素は水素吸蔵合金耐圧容器から、それぞれ供給する仕組み。
 燃料となる水素は安全性を考慮して高圧タンクではなく、温度の制御により水素を吸蔵、放出する水素吸蔵合金に貯蔵する方式を採用した。

 水素吸蔵合金は常温に近い20℃で吸蔵、60℃以下で放出が可能な合金を使用。発電時に発生する生成水は重量の変動が生じないよう内部のタンクに貯めている。
 このため水素や酸素、生成水の一切を外部に放出しない完全閉鎖システムとなっていることが特長である。

 当社は今後、今回開発した燃料電池の技術を応用し、他分野への展開を図る。

 燃料電池および「うらしま」の主要目は以下の通り。


「燃料電池」
閉鎖式固体高分子電解質型燃料電池
  定格出力:4kW
定格電圧:120V

「うらしま」
  長さ:約10m
空中重量:約10トン
最大潜航深度:約3,500m
最大速力:約4ノット
巡航速力:約3ノット



営業窓口 船舶・海洋営業第二部
製作事業所 神戸造船所、長崎造船所


以  上