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  2003年1月30日

鹿島建設株式会社
三菱重工業株式会社
“いつでも”“どこでも”“何回でも”
ビット交換できる『ユビキタスビット工法』を開発
★補助工法なしでビットを交換可能
★軟弱地盤から岩盤層まで、ありとあらゆる地盤に対応


 鹿島(社長:梅田 貞夫)と三菱重工業(社長:西岡 喬)は共同で、このたび長距離シールド工事の新しい技術として、“いつでも”“どこでも”“何回でも”ビット交換できる「ユビキタスビット工法」を開発・実用化しました。

 本工法は、補助工法<注>なしで、掘削する土質に合わせ、岩盤層ではローラビットに、粘土層や砂層ではカッタビットに簡便に交換できる工法です。
 1台のシールド機で軟弱地盤から岩盤層までありとあらゆる地盤を効率的に掘削できる全地盤対応型シールドが実現できます。

  <注>一般的に、シールド機の消耗したビットを交換するためには、シールド機の前面を地盤改良して人が切羽前面に出て交換するか、立坑を設けて交換するなどの補助工法が必要です。通常、地盤性状にもよりますが、岩盤では200m~500m、通常地盤では2000m程度でビット交換が必要になります。

【背景】
 シールド工法は、過密化した都市部においてトンネルを構築する方法として主流となっている工法で、シールドマシンで地山を掘削した後にセグメントを組んでトンネルを形成する工法です。
 近年、建設工事のコスト縮減の社会的ニーズを受け、シールド工事においても、1台のシールドマシンでより長い距離を掘削する必要性が高まっています。
 また、平成13年4月に施行された3大都市圏を対象とした大深度地下利用法(大深度地下の公共的使用に関する特別措置法)により、大深度地下の開発が多く見込まれます。大深度のシールド工事では、中間立坑を設置できないケースが多くあり長距離化が望まれます。
 これまで、鹿島と三菱重工業などは、シールド工事の「長距離化」に対応するため、地盤改良や中間立坑設置といった補助工法なしで、シールド機のビット交換ができる「リレービット工法」を開発・実用化してきました。しかしながら、「リレービット工法」で交換できるビットは粘土層や砂層を対象としたカッタビットのみであり、礫・岩盤層を対象としたローラビットを交換できる工法が望まれていました。
 両社は、既に数多くの施工実績をあげている「リレービット工法」の開発時から、ローラビットの機械式交換工法の開発を進めてきました。このたび、補助工法なしで岩盤層ではローラビットに、粘土層や砂層ではカッタビットに交換できる「ユビキタスビット工法」を実用化しました。


【本工法の特長】

本工法の特長は、次のとおりです。
1. “いつでも”“どこでも”“何回でも”ビット交換が可能(ユビキタス)
カッタヘッドに装備したローラビットを専用の交換装置に装備することにより、その交換装置の回転により、カッタヘッドスポーク内にローラビットを機械的に取り込むことが可能です。
カッタヘッドスポーク内に取り込まれたローラビットを専用の搬送装置で搬出・搬送することによりシールドマシン機内から補助工法を用いることなく簡単に交換が可能です。
ローラビット回転部の土砂の目詰まりを防ぐため、洗浄管でローラビットを洗浄可能とし、ビット交換時の洗浄機能も兼ね備えています。
ビット毎の交換が可能なので、消耗が激しいビットのみの交換ができます。

2. 最適ビットの選択が可能(全地盤対応)

掘削する土質に合わせ、岩盤層ではローラビットを、粘土層や砂層ではカッタビットに交換できる工法です。例えば、掘進中に礫・岩盤層から粘土・砂層などに土質が変化する場合は、ローラビットからカッタビットに随時交換ができます。もちろんカッタビットからローラビットへの交換も可能です。

3. 経済性の向上

地盤改良や中間立坑設置といった補助工法なしで、ビット交換ができるので、1台のシールド機での掘進延長の長距離化(10km以上)が実現でき、中間立坑工事費等を大幅に低減できます。なお、ビット交換時間は、1ビットあたり、約2~3時間です。また、工期についても、従来工法と比較して縮減が可能です。

【今後の展望】

今後、両社は、経済的な工法の一つとして、都市再生で需要が見込まれる礫・岩盤層や複合地盤層の長距離・大深度シールド工事に対して「ユビキタスビット工法」を積極的に事業者に提案していく考えです。


【お問合せ先】
〒107-8388 東京都港区元赤坂1-2-7
鹿島建設株式会社 土木技術本部 技術部
TEL:03-5474-9118 FAX:03-5474-9159 

〒100-8315 東京都千代田区丸の内2-5-1
三菱重工業株式会社 広報・IR部
TEL:03-3212-9173 FAX:03-3212-9860


<参考:ユビキタスビット工法の由来>
ユビキタス(ubiquitous)はラテン語で「同時に至る所にある、遍在する」という意味である。IT業界で「いつでもどこでも簡単に」との意味でユビキタスが使われていることから、シールド工事でのビット交換を「いつでも どこでも 何回でも」できる本工法をユビキタスビット工法と名づけた。