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三菱重工ニュース
2001年8月30日発行 第3939号

型締力850トン・650トンの大型“電動”射出成形機を開発
2プラテン式型締機構の採用でクラス世界最短の機械全長を実現


 三菱重工業は、プラスチック製品・部品を生産する機械である射出成形機において、大型の電動射出成形機「850em-160」(型締力850トン)と「650emW-110」(同650トン)の2機種を開発し、“emシリーズ”として来月6日より販売を開始する。 射出成形機の市場では、従来の油圧式に比べてクリーンで省エネ、再現性、安定性などに優れた“電動式”が、環境への関心の高まりとともに需要を伸ばしており、一昨年9月に型締能力が350トン、450トン、550トンの“MEシリーズ”3機種を投入したのに引き続き、より大型機種の電動化ニーズへ対応したもの。 最大の特徴は省スペース化で、大型化にともない油圧式に比べて機械全長が大幅に延びる従来の電動式の弱点を、電動式では世界初となる2プラテン式型締機構の採用により克服した。


三菱大型電動射出成形機"emシリーズ"
「850em-160 」


 従来の電動式射出成形機においては、可動盤と呼ばれる金型取付盤の“開閉”と、射出圧力がかかった時に金型が開かないように保持するための“締付け”を行う型締機構として、可動盤を後方から押し出す方式である「トグル方式」が採用されており、可動盤の後方側の機械寸法が長くならざるを得なかった。 今回開発したemシリーズは当社が独自に開発した「2プラテン方式」の型締機構により、可動盤の“開閉”機構を駆動するサーボモータを可動盤の前方に配置した引っ張り方式とし、省スペースの油圧シリンダによる“締付け”機構のみを可動盤の後方に分離配置することで、機械の全長を、トグル方式を採用した場合と比べて15%省スペース化すると同時に、電動式のもつクリーン性、再現性、安定性と、大きな圧力の制御に優れた油圧式の能力を組み合わせることで、より大きな型締力への対応を実現した。

このほかの特徴としては、
電動式ならではのメリットとして、型開閉時間の短縮によるハイサイクル成形で“生産性の向上”を実現(同クラスの油圧機比32%時間短縮)
消費電力を大幅に低減した“省エネ”機(同クラスの油圧機比60%以上低減)
このクラスで必要となる油圧コアプル機構の油圧源を機内に“標準装備”しており、機外にオプション装備するトグル方式機より、さらに省スペース化
原料となる粒状のプラスチック樹脂(ペレット)をより効率的に溶かし、均一に溶融された樹脂を生み出す当社独自のスクリュである高混練“UB(ウルトラバリヤ)スクリュ”の採用
操作パネルは、12型大型液晶画面で見やすく、多彩なグラフィック表示のできる次世代制御装置“MAC-VIII”を搭載

 今回販売を開始する2機種は、家電製品、日用品、自動車用部品など、多種多様なプラスチック製品・部品の市場に幅広く対応でき、2機種あわせて年間80台の販売を計画している。 価格は、「850em-160」が6300万円、「650emW-110」が5850万円。

 この世界最短の機械全長を実現した大型電動射出成形機の新機種発表会を、9月6日と7日の2日間にわたり当社産業機器事業部(名古屋市)で開催し、関係者に披露する。

主な仕様諸元
項目 単位 850em-160 650emW-110
スクリュ径 mm 105 90
理論射出容量 cm 4,540 3,140
射出圧力 MPa 177 177
射出率 cm/s 1,385 1,015
型締力 tf 850 650
ダイバー間隔(H×V) mm 1,060×1,060 1,060×1,060
デーライト mm 2,250 2,200
機械寸法(L×W×H) 9.5×3.2×2.5 9.5×3.2×2.5

担当窓口: 三菱重工業株式会社 産業機器事業部 機器営業部

以  上