ページの先頭です。 ページの本文へ メインメニューへ フッタへ
ページの本文です。
三菱重工ニュース
2001年6月13日発行 第3926号

新接合技術の2次元集積配管「M-iPIS(ミピス)」を開発
鉄道車両用以外の多分野での活用に期待


 三菱重工業は、新しい接合技術によって耐圧性・気密性を飛躍的に向上させた集積配管「M-iPIS (ミピス:Mitsubishi Integrated Piping & Instrument System) 」の開発に成功した。これは、鉄道車両用エアブレーキ装置内の“2次元配管”をべースに開発されたもので、数多くの配管類を必要とする装置のコンパクト化が可能となり、鉄道車両以外の多分野への活用が今後大いに期待される。

 新幹線や地下鉄などの鉄道車両用エアブレーキ装置内の空気配管は、装置の車載スペースに制約があること、かつ、走行中の振動条件下においても配管継手部から空気が洩れないようにする必要があることから、3次元的に管を配列する通常の配管ではなく、金属プレート表面に流路を加工しプレート同士を接合した“2次元配管”という、コンパクトで耐振性の高い管路集約型構造モジュールが主流となっている。
 今回、当社が開発したM-iPISは、プレート同士の接合方法を、従来の粘着方法(*1)から、フリクション溶接(*2)をベースとした当社独自の重ね合わせ溶接という新しい方法とすることで、モジュール内管路の耐圧性能を従来の1MPa(メガパスカル)から約7MPaへ高めることに成功し、様々な高圧流体を用いる装置への2次元配管の適用に初めて道を開いたもの。

 配管スペースの大幅な縮小が可能かつ配管継手部のないM-iPISは、装置のコンパクト化や信頼性向上を実現するのはもとより、手作業による複雑な配管組み立て作業が不要であり、またメンテナンスフリーであることから、著しい省力化も可能となる。
 
 当社は今後、各種産業機械などの数多くの配管が使用されている空・油圧制御回路など幅広い分野への適用をユーザーへ積極的に働き掛けていく。

(*1)粘着方法
金属用接着剤により貼り合わせた後、加熱し固着させるもの。
ある一定の接着強度は得られるが、反面接着工程の品質管理、接着作業に手間が掛かる。

(*2)フリクション溶接
Friction Stir Welding/摩擦攪拌溶接を言い、二つの物体を擦り合わせて生じる摩擦熱を利用した摩擦接合法で、英国の公立溶接研究所(TWI:The Welding Institute )が1991年に発表し国際特許を取得している技術。
具体的には部材に回転する工具を押し入れ、それにより摩擦熱を発生させ、部材が軟化し工具が移動した後、接合されるもの。
当社はこの技術を使用するライセンシーである。このフリクション溶接技術を用いて部材を“つき合わせ”て溶接する接合方法は各社にて実用化されているが、部材を“重ね合わせ”て接合する方法を2次元配管などに実用化したものは当社が初めてである。


担当窓口:三原機械・交通システム工場 業務部 機械営業課

 

以  上