ページの先頭です。 ページの本文へ メインメニューへ フッタへ
ページの本文です。
三菱重工ニュース
2000年12月26日発行 第3894号

PCB一貫処理実証プラント完成
長崎造船所で廃PCB液の自家処理実施へ


 三菱重工業は、長崎造船所内に水熱分解法によるPCB(ポリ塩化ビフェニール)一貫処理実証プラントを完成させた。PCB液・洗浄液を分解するPCB処理設備、汚染容器を無害化する容器洗浄設備、それに洗浄した容器から有価物を回収、再利用に役立てる有価物回収設備の三つの設備で構成され、これによって国内初の完全無害化処理の実現を目指している。


 本施設のPCB処理装置に採用している水熱分解法は、本年10月1日の厚生省令改正により認定を受けたPCBの完全無害化技術。熱水(380℃)のもつ分解性の高さを利用してPCBを完全分解するため、副生成物が自然界に普通に存在する水・二酸化炭素・食塩となり、従来の化学処理法に比べ環境に優しい技術であることが大きな特長となっている。

 水熱分解法によるPCB処理システムの、その他の特長としては、
 (1)低濃度PCBから高濃度PCBまで処理可能。
 (2)特別高価な材料や添加剤を用いないため、低コストで運転可能。
 (3)連続運転により処理時間を短縮。
 (4)PCB液のみに止まらず、PCBに汚染された有機化合物(紙・木等)もスラリ化することで無害化が可能。汚染容器の処理も含めた完全処理が実現可能。
 (5)更にPCB以外の特殊な難分解性有害廃棄物への適用も可能。
 等があげられる。

 このほど当社では、長崎県の認可を受けて長崎造船所で保管している廃PCB液の自家処理を開始する。設備能力は、濃度100%のPCB処理ベースで1時間当り0.5kg。

 容器洗浄・有機化合物(紙・木等)並びに有価物回収については、今後、廃PCB液と同様に県の認可を取得次第、自家処理を開始する計画である。

 PCBはトランスやコンデンサなど主に電気機器関係の絶縁油として使われていたが、昭和47年までに生産が中止され、昭和49年度までに開放系用途での使用と新規の使用が禁止となった。現在、PCBは電気機器に継続して使われているものと、工場などに保管されているものがあり、その量は判明しているものだけでも全国で15万トンに達するといわれている。

 PCBは環境汚染の原因でもあり、生態系への毒性も問題となっているが、これまで安全で二次汚染や二次生成物のない処理装置の実用化が待たれていた。



営 業 窓 口 : 環境装置第二部
製作事業所 : 長崎造船所

 

以  上