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三菱重工ニュース
2000年12月25日発行 第3893号

魚ロボット市販初号機を製作開始
体長70cmの古代魚 シーラカンス


 三菱重工業は、昨年から話題を集めている水中を泳ぐ魚ロボット「三菱アニマトロニクス」の市販初号機の製作を開始した。核燃料サイクル開発機構(理事長・都甲 泰正氏)向けの古代魚シーラカンス1体で、来年3月に納入予定。同機構が福井県に建設中の科学館「アクアトム」(注1)の1階エントランスに設置され、6月から一般に公開される。


「三菱アニマトロニクス」プロトタイプ(シーラカンス)


 シーラカンスは体長70cm、重さが約12kg。体内にバッテリーを内臓、水中無線情報通信を使ったコンピューター制御で動く。
 当社が開発した一つの翼で推進と方向を同時に制御する弾性振動翼推進制御技術(注2)を応用することにより魚の自由な動きが可能となり、本物そっくりの泳ぎをする。ボディはシリコン樹脂他の柔らかい材料で覆われている。

 今回のシーラカンスは駆動するヒレを増やし、よりリアリティのある動きが表現できることが最大の特徴。駆動するヒレが増えると遊泳バランスが複雑となるが、従来の胸ビレと尾ヒレに加え、さらに腹ビレなどを協調して駆動させることができるようになった。

 また、完全オートマチックシステムもポイント。入館者が水槽前面のボタンを押すとシーラカンスが泳ぎ出し、バッテリー容量が少なくなると自動的に充電器のところまで泳いで行き、自動充電する仕組みになっている。このため、通常の運転中は係員が不要となる。

 当社が培ってきた先端技術と経験を活かし、シーラカンスをはじめ、肉眼では見る機会の少ない深海魚や古代魚などの幻の魚を実体をもってよみがえらせることが可能。映像だけでは得られないリアリティのあるバーチャルな水中世界が創造され、今後もアミューズメント施設・水族館等に活用されることが期待される。


アクアトム「三菱アニマトロニクス
(シーラカンス)と水槽全体図」

アクアトム「シーラカンスと
遊泳イメージ図」


注1:アクアトム(AQUATOM)

 敦賀市神楽町に建設が進められており、地上3階建てと展望台、延べ床面積約3000m2の規模。
 敦賀の風土と人を育んできた海をテーマにして、青少年の科学的な興味や創造性を育て、地域に活力をもたらすことを目指した施設。2001年6月開館の予定。

注2:弾性振動翼推進制御技術

 柔らかい板を水の中で振動させると推進力が得られる。これは魚の運動をヒントにして考え出された技術である。プロペラに代わる船舶の推進器としての可能性の研究から始まっている。
 コンピューター技術や制御技術の発達により、柔らかい水中翼(ヒレ)を巧みに制御して推進力を効果的に得ることが可能となった。



営 業 窓 口 : 文化・都市施設部
製作事業所 : 神戸造船所鉄構部

 

以  上