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三菱重工ニュース
2000年3月21日発行 第3824号

大型湿式排煙脱硫装置を受注
英国の電力会社向け


 三菱重工業は、英国の電力会社TXUヨーロッパ・パワー社向け総出力200万kW(50万kW x4基)の石炭焚き火力発電設備用大型排煙脱硫装置4基の受注に成功した。排煙脱硫装置のライセンシー、デンマークのFLS miljo(ミルヨ)社とのコンソーシアムで応札、米、独、日の有力5グループが参加した国際入札を制したもの。現地工事込みのフルターンキー契約で、契約総額は約200億円。

 受注した設備は湿式石灰石膏法排煙脱硫装置であり、1基あたり毎時最大約200万Nm3の排ガスを処理する能力を持ち、石炭焚きボイラーから出される排ガスに含まれるSO2(二酸化硫黄)を除去する。

 設置されるサイトはロンドンの北200kmに位置するWest Burton発電所で、運転開始は3・4号機が2003年4月、1・2号機が同年10月の予定。

 今回の装置は心臓部の吸収塔に、当社と中国電力が共同で開発した液柱塔と呼ぶ技術を採用したもの。これは吸収塔内で吸収剤である石灰石スラリーを特殊なスプレーシステムで吹き上げて噴霧させ、排ガス中のSO2を効率的に吸収・除去する方式。

 この方式は高い脱硫性能を維持しつつ、電力消費を低減することが可能であり、しかも吸収塔内の構造がシンプルで装置の信頼性が高く、安定した運転が出来るという特長を備えており、こうした点を客先が高く評価し、受注の決め手となった。

 この排煙脱硫装置は、当社が基本設計と排ガスシステムおよび吸収塔の主要機器を担当、FLS miljoがその他設備と現地工事を担当する。

 当社は大気、水、ゴミなど各種の公害防止機器を手がける環境装置の総合メーカー。各分野で業界をリードする実績を持つが、排煙脱硫装置ではこれまでの受注実績数が国内外合わせて200基。このうち50基が欧州向けとなっている。

 電力の規制緩和が進んだ英国では、短期的に発電コストが低く、環境への影響が少ないガス焚き発電へのシフトが進んだが、電力源の安定的多様化と国内石炭産業保護の視点からガス焚き発電設備の新設が当面の間、凍結された。

 このため既存の石炭焚き発電設備の延命化などの設備見直しが行われ、それと同時に環境規制が段階的に強化されたため、既設発電設備への排煙脱硫装置の追加設置がにわかにクローズアップされてきた。

 今回の商談はこうした状況を背景に昨年6月に入札が行われ、参加各グループが受注にしのぎを削ったが、当社の受注で決着をみたもの。

 英国の石炭焚き発電設備には、排煙脱硫装置の取り付けられていないものが多い。今回、TXUヨーロッパの導入を契機に排煙脱硫装置設置の気運が高まるものとみられ、この成約は今後の商談に大きな意味を持つことになる。
 当社としてはこれまで以上に積極的な営業活動を展開していく方針である。

 なお、客先のTXUヨーロッパ・パワーは、米国の大手電力会社であるTXU社の100%出資子会社で、英国で上位の発電・配電会社である。


営 業 窓 口:環境装置第二部
製作事業所 :化学プラント技術センター

以上