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試合終了の笛が鳴り、勝利が確定した後もグラウンドには笑顔を見せる者はいなかった。

円陣を作り握手を交わすも、腹の底から喜ぶには達しない後味の悪さが残り続けた。

負けなかったこと。

唯一ダイナボアーズが安堵できることであった。



 

台風25号の影響を受け、敵地山口県の試合会場となった維新百年記念公園は、雨は降らなかったものの朝から強風が吹き荒れていた。

もちろん試合を組み立てる上でこの「風」がポイントとなる。

ダイナボアーズの前半は風下でのスタート。

キックを蹴っても強風により押し戻されてしまうほどである。

マイボールをキープしながら陣地を挽回し、チャンスを見出す作戦に。

前半は、その狙い通りフェイズを重ねた攻撃で相手にプレッシャーをかけ、6分に敵陣ゴール前でのスクラムからNo8ヘイデンが持ち出したところをFL土佐が素早くサポートに入り、そのままインゴールへとボールを運び先制トライを奪うことに成功する。

尚も、ダイナボアーズはフィジカルを生かした攻撃で、敵陣でのラグビーを続け、17分にはWTBへと展開されたボールを相手に絡まれながら川上がチップキック。ボールの奪い合いに走ったFB中濱がインゴールに転がったボールを抑え連続トライを奪う。

その後20分に相手にトライを許すも、26分と38分にトライを重ね24-5で前半を折り返すことに成功し、ダイナボアーズにとっては理想的な戦い方であった。



 

後半は風上に陣を置く戦いだ。

風を有効に使えばチャンスは広がる。

しかし、待ち受けていた戦いは「簡単」なものでく、風を意識する前に自分の「仕事」を忘れてはならないことが大前提にあった。

後半の戦いは、ミスから相手にチャンスと自信を与えてしまった自滅に近い内容であった。

試合を決めるべく何とか先制トライを奪いたいダイナボアーズであったが、最初のチャンスをパスミスにより逃し、逆に後半13分にハーフライン付近でのマツダラインアウトからディフェンスミスにより大きくゲインを許し、上手く繋がれトライを許してしまう。

このトライを皮切りに、マツダの勢いのある攻撃に対し、受け身となったディフェンスは選手たちを焦らせ、規律を無くしていく。

ゲインしては戻され、こちらのペナルティーによりPGを決められジワジワと点差を詰められていく。

後半はこの繰り返しにより、終始苦しいディフェンスを続けなければならなかった。

当然、マツダはさらに勢いを増し逆転に向けた総攻撃をしかけてくる。

ロスタイムに入り、点差は6点差。(24-18)

トライとゴールを決めればマツダが勝利。

勝機に燃えるマツダは敵陣においてボールを繋ぎダイナボアーズの空いたディフェンスラインの後ろへキックを蹴ると素早く反応した相手選手がインゴール手前右隅に転がるボールを拾い上げトライを奪取。(24-23)

目を閉じたくなる瞬間であった。

蹴られたボールは風に流されポールを外した。

風が勝敗を決めた。 

 

ここからがダイナボアーズにとっての正念場である。

この戦い、この勝利に何を学び、何を得るのか。

「風が背中を押してくれた。」

その思える日が必ず来ることを願う。

 

 

当日は遠方地そして、悪天候が予想されるなか、お越しいただきました皆様、本当にありがとうございました。手に汗握る試合となりましたが、皆様のご声援のおかげで勝利を掴むことができました。

この試合に学び、この勝利を噛みしめ、次戦の10月21日(日)秩父宮ラグビー場にて行われる近鉄戦へとチーム全員で挑みます。

引き続き温かいご声援を何卒よろしくお願いいたします。

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