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HOME 株主・投資家の皆様へ オンライン MHIレポート 2016 事業による価値創造の成果と戦略 セグメント別概況:交通・輸送

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セグメント別営業概況

交通・輸送

MRJ事業の開発計画を推進させるとともに、
交通システムにおいて総合的エンジニアリング
ビジネスを強化することにより、事業規模
1兆円に向けた成長基盤づくりに注力していきます。

ドメインCEO、交通・輸送ドメイン長

鯨井 洋一

S 強み
  • 民間航空機

    生産革新とSCM(サプライ・チェーン・マネジメント)改革による競争力
    大型複合材主翼等の構造部材の設計・製造技術
    高性能・高信頼性および圧倒的な運航経済性を備えた完成機(MRJ)

  • 交通システム

    高いシステムインテグレーション・プロジェクトマネジメント能力

  • 商船

    他社を凌駕する環境・省エネ技術

W 弱み
  • 民間航空機

    航空機部品の複雑なSCMの統合力、完成機の開発の経験不足

  • 交通システム

    事業拡大に対応したエンジニアリング・リソースの不足

  • 商船

    国内専業他社と比べた同じ仕様で繰り返し建造する船のコスト競争力

O 機会
  • 民間航空機

    今後20年間で約4万機弱の新規需要
    70~90席機は今後20年間で3,500機程度の市場規模となる見通し

  • 交通システム

    都市交通を含む多数のインフラ整備計画

  • 商船

    ガス船、貨客船・ROPAX(注)、国内特殊船の需要増大

(注) ROPAX:Roll-on Roll-off Passenger Ship/Ferry

T 脅威
  • 民間航空機

    ボーイング・エアバスの受注/価格競争の激化によるコスト低減圧力、リージョナル市場における競争の激化

  • 交通システム

    中国、ビッグ3との競合

  • 商船

    原油価格下落に伴う、資源を中心としたロジスティクスの低迷

  • 2015事業計画の目標(億円)
  • 写真

事業環境

民間航空機市場は今後20年間で代替需要と新規需要を合わせて2倍に拡大し、4万機弱、5兆米ドル規模になると予測されています。その中で、海外大手2社の間で受注および価格競争が激化しています。また、70〜90席クラスのリージョナルジェット市場では、今後20年間で3,500機程度の新規需要が見込まれています。90席クラスは大手1社が2020年に市場投入する次世代機がMRJの実質的な競合機種となりますが、70席クラスではMRJが唯一の次世代機となります。

交通システム市場は、現在の市場規模がおよそ22兆円と言われており、年率2〜3%で拡大中です。特に南米、中東、東南アジアといった地域を中心にインフラ整備の需要は底堅く、市場としても確実な成長が期待されています。

商船市場は、市場全体では当面供給過剰の状態が続くと見られていますが、当社が得意とするガス船市場はシェールガス開発案件の後も東アフリカなどのプロジェクトやLNG船代替需要が見込まれ、ROPAX・客船市場も着実に成長しています。

2015事業計画の方針

  • 民間航空機製品事業では生産システム改革を推進
  • MRJ事業は日米3拠点で開発を推進するとともに、量産体制を整備
  • 交通システム事業はEPC遂行能力とO&Mビジネスを強化
  • 商船事業では構造改革の推進と貨客船・ROPAX市場への取り組み

民間航空機製品事業を中心に収益力を高めながら、MRJ、交通システム、商船の各事業において、次期事業計画に向けた基盤を築いていきます。

民間航空機製品事業では、民間航空機の競合に対応していくために、生産弾力性の向上やリードタイム短縮、生産ロスの削減などを目的とした、生産システム改革を推進していきます。その一環として、工場の自動化に向けた新たな設備の導入と開発に取り組んでいます。さらに工程間をまたぐ「鋸外注」を排除し、リードタイム、ロジスティクスを抜本的に改善するため、松阪に産業クラスターを設立しました。また、民間航空機エンジン事業では、増産本格化、コスト競争力強化に向けた生産基盤の強化を行っていきます。

MRJ事業では、リージョナルジェット市場において確固とした地位の構築を目指しています。そのために、三菱航空機本社や量産組立工場がある愛知県(小牧南工場)に加え、シアトルエンジニアリングセンター、モーゼスレイクフライトテストセンターを立ち上げ、日米3拠点体制で開発を推進させています。同時に量産体制の整備を進め、販売開始後の生産レートの向上による開発スケジュールの遅れのキャッチアップを目指します。

交通システム事業では、まず中東や東南アジアなどの大型交通案件を確実に受注していくために、EPC(設計、調達、建設)遂行能力を強化していきます。社内に分散している経験やノウハウ、人材リソースを集約したエンジニアリング本部と連携することにより、トータルEPC遂行能力を引き上げていきます。さらに既受注案件や計画されている案件のO&M(運転管理、保守)獲得を目指していきます。そのためにグループの海外O&M会社などを主要なリソース供給源とするとともに、「MIHARA試験センター」を人材育成拠点として展開します。

商船事業では、2015年10月に設立した三菱重工船舶海洋(株)と三菱重工船体(株)の新体制で構造改革を加速させています。また、客船や国内フェリー建造で培った設計・建造能力を活かして貨客船事業の拡大を図っていきます。

研究開発事例:次世代LNG運搬船「サヤリンゴSTaGE」の開発

近年LNG需要が増大する中で、従来のLNG船に比べ容積効率や環境性能が向上する新型のLNG運搬船を開発しました。新パナマ運河通峡制限および世界中の100を超えるターミナルとの整合性を考慮しながら、最大限の積載量を確保するため、従来、LNGタンクを球面と円筒で構成してきたのに対し、新開発の改良型タンクでは、球面と円筒に加えて円環を用い、それぞれのバランスを調節することにより、タンク総容積は15.5万㎥から18万㎥への増加を実現しました。また、新コンセプトのハイブリッド推進プラントSTaGE(Steam Turbine and Gas Engine)や、連続タンクカバーによる風圧抵抗低減等を組み合わせることにより、環境負荷を大幅に低減しました。「サヤリンゴSTaGE」は、現在長崎造船所において建造中で、2018年から順次引渡し予定です。今後も継続的に新製品・新技術の開発を推進し、お客さまと社会の多様なニーズに応えていきます。

PICK UP

MRJ事業の開発・量産体制整備の進捗(2016年8月末現在)

当社が次代の成長の柱と位置付けているMRJ事業は、2015年11月の初号機の初フライト成功に続き、2016年5月31日には2号機の初飛行に成功しました。6月以降は2機体制で飛行試験を実施しており、順次米国モーゼスレイク市のグラント・カウンティ国際空港へ試験機を移送し、飛行試験を開始します。最終的には計5機で試験項目を分担しながら、型式証明の要件への適合の確認を進めます。開発体制は愛知県、モーゼスレイク、シアトルの日米3拠点に構えており、飛行試験期間の短縮を図るとともに、飛行試験の結果を確実かつ速やかに設計・生産工程に反映していきます。

並行して量産体制の整備にも取り組んでいます。7月から新しい量産工場にて機体の組立を始めたのに続き、今秋よりエンジンの組み立ても開始し、2017年から月に1基程度のペースで生産を予定しています。量産初号機は2018年半ばの納入を目指しており、2020年頃には月産10機にまで生産レートを上げる計画です。

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