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三菱重工グラフ graph -Read the future-

No.170 2013. 1

メタン発酵システム

悩みのたねを、エネルギーの新たな芽へ
イラスト:エネルギーと資源の循環型モデル。学校給食・食品加工施設や農場などから排出される食品廃棄物(給食残さ、食品加工残さ)、家畜ふん尿を収集、メタン発酵・堆肥化施設へ搬入される。資源として消化液(液状肥料)約35トン/日、堆肥も約15トン/日を生産。農場の耕地で飼料を育み、それを食べた牛のふん尿は再び資源となる。食品廃棄物と家畜ふん尿を処理して得られるメタンガスで発電し、施設内で消費される全電力(約2,000kWh/日)を供給。余剰分の電力は農場などに売電し、地域内で有効利用。

使用済みのペットボトルが衣服になるように、リサイクルで電気や燃料をつくることができれば、エネルギー問題の解決にもつながります。未来の夢物語のように思われるかもしれませんが、三菱重工グループはすでに捨てられていたものからエネルギーをつくりだしているのです。それは、農場や下水処理場などで処理に困っていた廃棄物を、バイオマス(注)として利活用するシステム。廃棄物をエネルギーに転換する橋渡し役として、環境とエネルギー問題解決に貢献できるかしこいシステムなのです。いろいろな産業が抱える悩みのたねから、新たなエネルギーを芽生えさせる。そんな三菱重工グループのアイデアと技術力が、循環型社会づくりをサポートし、人に地球にやさしい暮らしをお届けしています。

(注)再生可能な生物由来の有機資源(化石資源を除く)。また、化石燃料と異なり、成長過程で大気中のCO2を吸収していることから、燃焼してCO2を排出しても排出量を増加させたことにならない。

微生物のはたらきでリサイクル

イラスト:三菱重工グループのバイオマス利活用システムは、食品廃棄物や家畜ふん尿、建築物の木質廃材、下水汚泥といった廃棄物を適正に処理。同時に電力・ガス・熱などのエネルギーに転換し、有効活用。

循環型社会をつくるには、資源を繰り返し使える仕組みが必要です。そのひとつが、バイオマス利活用システム。これまで廃棄してきた生ゴミや家畜のふん尿までも資源にして、エネルギーに転換します。たとえば、メタン菌が活躍する「メタン発酵」技術。メタン菌に家畜ふん尿などを分解させ、そこで発生したメタンガスは、発電したり、お湯を沸かしたりするエネルギー源になります。さらに三菱重工グループは先進技術とノウハウで、家畜ふん尿だけではなく、これまで困難だった食品廃棄物のメタン発酵を可能にしました。環境汚染のもととなる廃棄物も、バイオマスとして活かせば、地球にやさしくリサイクルできるのです。

農場を拠点に、エネルギーと資源のサイクルづくり

小岩井農場内のメタン発酵施設

農場などで毎日大量に出る家畜のふん尿は、環境汚染を招く廃棄物となり、畜産業共通の課題になっています。「メタン発酵」技術を活かし、この悩みのたねからエネルギーの新しい芽を育てる。そんな取り組みが、年間80万人の観光客が訪れる小岩井農場内の施設(注1)で展開中です。ここには農場で発生するふん尿のほか、地域の学校給食センター・食品加工会社から廃棄物が集められます。1日あたりトラック20台分を超える約85トンの廃棄物から、最大600世帯分相当の電力をつくりだしているのです。同時に、液体肥料も約35トンを生産。それが再び農場の土に還り、牛が食べる飼料の成長を助けています。近年バイオマス利活用が国家プロジェクト(注2)として推進されるなか、三菱重工グループは、そのパイオニアとして実用化をスタートしています。

(注1)地域循環型メタン発酵施設「(株)バイオマスパワーしずくいし」。三菱重工環境・化学エンジニアリング(株)のほか、小岩井農牧(株)、東北発電工業(株)、東京産業(株)、岩手県雫石町が出資して設立。
(注2)平成24年7月に施行された「再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)」において、バイオマスパワーしずくいしは、畜産・食品廃棄物バイオマスエネルギー発電の初年度適用を申請中。

いろんな廃棄物を、エネルギーに利活用

三菱重工グループのバイオマス利活用システムは、畜産業の課題を解決した「メタン発酵」技術だけではありません。木質廃材処理に頭を悩ませていた土木建築業には、廃材を燃料に使えるエネルギーシステムを、下水処理場には下水汚泥から炭化燃料をつくる世界初の生産設備を提供しています。廃棄物を資源に変える発想と技術力で、循環型社会づくりの支援を世界に広げ、これからも環境・エネルギー問題の解決に取り組んでいきます。

木質バイオマスコージェネレーション
建築廃材などの木くずをガス化して発電し、工場で消費する全電力の自給自足を実現。また、同時に生成する炭化物を燃焼し、熱源として工場内で有効利用。

下水汚泥炭化燃料化システム
下水処理時に発生する汚泥を、燃料化して石炭の代替とする世界初のプラント。下水処理場および発電所のCO2削減に貢献。

廃棄物を資源としてエネルギーに転換するバイオマス利活用システムは、
三菱重工環境・化学エンジニアリング(株)が開発、製造をしています。

No.170 ココにもMHI
悩みのたねを、
エネルギーの新たな芽へ