ページの先頭です。 ページの本文へ メインメニューへ フッタへ

HOMEDiscover MHI三菱重工グラフ特集

ページの本文です。
This Issue
三菱重工グラフ表紙
2014年8月176号
最新号のPDFはこちら
Back Number
バックナンバーはこちら 旧サイトへジャンプします。

特集 暮らしをもっと快適に 「涼しさ」をつくる冷熱機械 時代が求める、高効率な冷房テクノロジーを提供するターボ冷凍機

写真:東京スカイツリータウン®

東京スカイツリータウン®


あべのハルカス

東京と大阪、日本の2大シンボルとして圧倒的な存在感を放つ、東京スカイツリータウン®とあべのハルカス。ここに三菱重工のターボ冷凍機が貢献しています。
それは、人々の快適な空間のために欠かせない“冷房のための熱エネルギー”を効率的につくるテクノロジー。その技術は空港や工場など、ほかにもさまざまなシーンで活躍しています。
では、三菱重工の技術がどのようにして私たちの心地よい生活を支えているかを見ていきましょう。

広い地域に心地よさを 地域冷暖房システム

地域冷暖房とは、地域一帯の冷暖房を一括して担うシステム。中でも東京スカイツリー®地区(周辺地区を含む)は、東京ドーム約4個分という圧倒的な広さ。この地区全体を涼しく快適にしている中心的存在が、三菱重工のターボ冷凍機なのです。

国内最高レベルの省エネ・省CO2に貢献

日本のランドマークともいえる東京スカイツリータウン®では、開発当時から先進的な省エネ、環境問題対策への取り組みが計画されてきました。高効率で運用できる地域冷暖房システムを採用したのもそのためです。その際、メインの熱源機器として選ばれたのが三菱重工のターボ冷凍機。世界トップクラスの性能と、国内シェア約60パーセントという確かな信頼と実績がその理由です。

そして、ターボ冷凍機をはじめとする高効率機の採用で集中熱源方式(注)において国内最高レベルの効率を達成。建物ごとに熱供給する仕組みと比べ、約50パーセントのCO2削減を実現しています。

東京スカイツリータウン®には1日平均約11万人もの人々が訪れ、レジャーやショッピングを楽しんでいます。三菱重工の技術は、多くの人の快適な空間づくりと環境のために、日夜貢献しているのです。

(注)地域冷暖房など、複数の建物の熱源を一括管理する方式。

全長約3,000メートルの地域導管で冷房用の冷水が送られる
写真:地域導管
写真:ターボ冷凍機(メインプラント)

ターボ冷凍機
(メインプラント)

1台で家庭用エアコンおよそ1,350台分の役割を果たす、大容量ターボ冷凍機。電気代の安い夜間に冷水を大量につくり、日中のピーク時間はなるべく電力を使わない工夫で、効果的に稼働し省エネにも貢献している。

写真:東京スカイツリータウン®と周辺地域

約182,000平方メートルという広大な東京スカイツリータウン®と周辺地域。このエリアにはオフィスやショッピングセンターなどたくさんの施設があり、四季を問わず冷房の需要がある。

写真:とうきょうスカイツリー駅

とうきょうスカイツリー駅
東京スカイツリーの最寄り駅。コンコースの冷房用冷水もターボ冷凍機が製造している。

写真:東京ソラマチ

東京ソラマチ
300以上の店舗がある。季節や施設ごとに違う冷房需要に効果的なインバータ機が活躍。

写真:ソラマチ商店街

ソラマチ商店街
雑貨店やカフェが並び、地元の人や観光客など一日中多くの人が集まる。稼働時間の長い空調を支えている。

写真:東京スカイツリーイーストタワー

東京スカイツリー
イーストタワー

オフィスや商業施設が入る31階建てビル。各部屋で使われる冷房用冷水も地下から送られている。

高い場所を過ごしやすく 超高層ビル空調

ビルとして日本一の高さを誇る、あべのハルカス。ターミナル駅直結という利便性、百貨店やオフィス、ホテルなどの都市機能により、一日中多くの人々が行き交います。ここでも三菱重工のターボ冷凍機が快適な空間づくりを担っています。

独自の先進テクノロジーで冷水を高く運ぶ動力を軽減

高さ300メートル、日本一の高層ビルである、あべのハルカスの冷房もまた、三菱重工のターボ冷凍機が支えています。

ここでは制御運転を可能とするインバータターボ冷凍機が、一年を通してその力を発揮します。冷房需要の少ない時間帯や、春や秋など冷房を多く使わない季節でも、無駄の少ない運転で高いCOP(注)を達成し、節電に貢献しています。

さらに、ブライン(不凍液)を使うことで通常より冷たい水をつくることができるブラインターボ冷凍機も活躍。高い場所まで水を送るには、くみ上げる際に大きな動力が必要です。しかし、より低温の水をつくれば同じ冷房効果をあげるにも少ない水量でかつ、運ぶ動力も小さくて済みます。このようにして三菱重工の技術は、高層階への空調でも省エネルギーなシステムの運用を可能にしているのです。

日中は百貨店やオフィス、夜間もホテルや美術館など24時間冷房需要がある、あべのハルカス。一日中絶え間なく集う人々の快適な環境づくりに、三菱重工のターボ冷凍機が活躍しています。

(注)消費電力1キロワットに対しての冷却能力を示す数値。例えばCOP6の場合は、1の消費電力に対し6倍の熱量をつくることができる。

写真:防災センター(中央監視室)

防災センター(中央監視室)
各フロアへの冷水の供給は24時間ここで管理されている。冷房の需要は天候や百貨店のセールなど各施設でのイベントなどに左右されるため、予測しながら制御をしている。

地下26メートルで製造された冷水は中継地点で熱交換。地上約270メートルまで届けられる

高層階まで冷やすためには、届くまでの熱エネルギーロスを考慮して、より冷たい水をつくることができる高性能の機器が必要。世界最高水準の三菱重工のターボ冷凍機が日本一の高層ビル空調を支える。

写真:ホテル

ホテル
夜も冷房需要のあるホテルエリア。人々が眠る間も冷房は安定して供給される。

写真:カフェスペース(オフィスエリア)

カフェスペース
(オフィスエリア)

仕事の打ち合わせやリフレッシュなどにも心地よい空間を提供している。

写真:ロビー

ロビー
16階に位置するロビー。さまざまな施設の多種多様な冷房需要に応えている。

写真:ターボ冷凍機

ターボ冷凍機
地下5階にある機械室。ここから高層階まで冷水を渡す熱源製造の中枢部。24時間最適な運転となるよう、求められる冷凍能力に応じ、中央監視室にてインバータターボ冷凍機とブラインターボ冷凍機がコントロールされている。

写真:インバータターボ冷凍機

インバータターボ冷凍機
低負荷時でも負荷に応じて巧みな制御で効率よく冷水を製造。夏の暑い時期だけでなく、冷房の需要が少ない季節もビル全体の省エネに大活躍している。

広がるターボ冷凍機の活躍と需要

今後は、より高効率を目指した他製品との組み合わせや海外でのニーズ、他分野への転用など、ターボ冷凍機の活躍の場はさらに広がっていきます。

工場が認めた安定性と信頼性はさらに世界へ羽ばたく

三菱重工のターボ冷凍機が活躍しているのは、オフィスビルや商業施設だけではありません。広大な施設を持つ空港や、安全性の求められる病院、さまざまな工場でもそれぞれの冷房需要に応えています。例えば、食品を製造する過程では、鮮度や品質を保つために厳しい温度管理をしなければならないため、24時間365日冷房が欠かせません。負荷も大きく、効率のよい熱源システムが求められるこのような場所でも、ターボ冷凍機が採用されているのです。

さらに、これらは海外にも導入されており、世界に活躍の場を広げています。大容量、高効率、高い省エネ性を実現しているターボ冷凍機は、人々が求める「心地よい環境」に応え続けているのです。

国内外のターボ冷凍機の納入実績例 写真:成田国際空港 写真:雪印メグミルク(株)海老名工場 写真:ホテル日航アリビラ 写真:シンガポール マリーナベイエリア
写真:みなとみらい21地区

エネルギー先進メーカーとして
より人と環境にやさしい未来へ

現在国内シェアNo.1を誇る三菱重工のターボ冷凍機。この先、地球規模のエネルギー有効活用の観点から、他機器や分散電源との組み合わせが期待されます。これまでも時代に先駆け、市場が求める製品を開発してきた三菱重工。今後は事業間の連携を図りながら、社会と環境にさらなる貢献をしていきます。

Study Page

冷房のための
「熱エネルギー」をつくる

ターボ冷凍機とはどのようなものなのか、どのようにして、冷房のための熱源は製造されるのか。ここでは、熱の性質をうまく利用した、ターボ冷凍機の仕組みについて説明します。

ターボ冷凍機

図:冷水を作り出す仕組み

熱と圧力の関係が仕組みの原点

“気体は圧縮すると高温になり、膨張すると冷やされる”という熱の性質をうまく応用したのがターボ冷凍機の仕組み。

例えば、スプレー缶は噴射し続けると缶自体が冷たくなります。これはスプレー缶の中のガスが噴射されたことで、缶の中の圧力が下がって、中身が膨張しているからです。このような圧力と熱の関係を利用して冷媒を冷やし、冷房用の冷水をつくり出しているのです。

熱の性質を上手に利用

ターボ冷凍機とは、熱の性質を活用して冷房用冷水を大量につくる機械。少ない電力で大量の冷水を生むので、1台あたり100~5,000USRt(注1)程度もの能力があります。

冷水は蒸発器の中でつくられます。蒸発器の中で冷媒(注2)が気体になり、その際にビルから還ってきた温まった水の熱をうばって冷水に戻します。ここでできた冷水を再びビル側へ提供。一方、気化した冷媒は遠心圧縮機凝縮器へと押し出されて圧縮され、高温・高圧となります。その後、冷却水で冷媒は冷やされ、液化。さらに膨張弁で減圧し、再び蒸発器へと戻ります。この一連の循環サイクルで冷媒を変化させながら効率的に冷水をつくっているのです。

(注1)性能を表す単位。1USRtがおよそ家庭用エアコン1台分。
(注2)熱を媒介するもの。オゾン層破壊係数0の環境にやさしいHFC-134a(代替フロン)を使用。

図:エネルギーを効率よく使うために

ターボ冷凍機は、他の機器と組み合わせることで、さらに高効率の運用が可能です。例えば三菱重工では、暖房性能の高い空冷ヒートポンプモジュールチラー「Voxcel」と、設備全体を自動で最適化制御する「エネコンダクタ」を開発。これらを組み合わせることにより、吸収式冷温水機(注)よりも消費電力を約65パーセント削減することができます。

また、ガスエンジンによるコージェネレーション(CGS)と組み合わせた場合、夏にはターボ冷凍機で冷水をつくり、冬にはガスエンジンの排熱を利用して温水をつくるのでCGSの効率もアップ。エネルギーを無駄なく利用し、より高効率な運用ができるのです。

(注)ガスを燃焼させて、化学反応を利用して冷水をつくる冷凍機(または機械)。

ページの先頭へ
ページのトップへ戻る