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社会との絆

社会との絆 積極的な社会参画と、誠実な行動により、社会との信頼関係を築きます。

タイの人々とともに生き、ともに発展するために
「良き企業市民」として地域社会に貢献しています

タイの「良き企業市民」として13年前から地方の小学校支援活動を継続

三菱重工グループ空調機事業の基幹企業であるタイのMitsubishi Heavy Industries-Mahajak Air ConditionersCo., Ltd.(MACO社)は、1998年からタイの貧しい地方の小学校に校舎や教室などを寄贈しています。
タイの大きな社会問題である首都圏と地方の「経済格差」、その結果として生じている「教育格差」の解決に、少しでも貢献したいという思いから始まったこの取り組みは、現地社員たちが寄贈先選定から建設工事の管理までのすべてに関わるというもの。MACO社は、真の意味で「良き企業市民」であるために、タイの社会に根を張り、タイの人々とともに生き、ともに発展することを目指しています。

MACO社の小学校支援実績(寄贈先地域)

イラスト:MACO社の小学校支援実績
  • ピサヌローク(1998年、2010年)
  • ペチャブン(1998年、2007年)
  • ウボン・ラーチャタニ(1999年)
  • ローイ(2000年)
  • ブリーラム(2001年)
  • ウタイ・ターニ(2002年)
  • マハ・サラカン(2003年)
  • サケーオ(2004年)
  • チャイヤブーム(2005年)
  • ナコン・ラチャシーマー(2006年)
  • ウタラディト(2008年)

( )内は実施年

支援先の選定から寄贈までの流れ

支援先の選定から寄贈までの流れ
支援先小学校の累計卒業生徒数
グラフ:支援先小学校の累計卒業生徒数
年度 1998年度 2001年度 2004年度 2007年度 2010年度
  2人 115人 566人 1,272人 2,194人

MACO会社概要(2011年1月現在)

  • 資本金:1,216百万バーツ(約36億円)
  • 従業員数:2,322名(うち日本人27名)
  • 年間生産実績:家庭用エアコン796,000ユニット/業務用エアコン258,900個
  • 販売先:東南アジア・オセアニア50パーセント(うちタイ13パーセント)/欧州33パーセント/日本17パーセント

タイ社会に根を張った企業になるために

タイ・バンコク郊外の工業団地に本社・工場を置く空調機器メーカーMACO社は、1988年、三菱重工の現地パートナーであるMahajak Industry Co., Ltd. (マハジャック社)との合弁企業として設立されました。MACO社は当初、主に家庭用エアコンの製造だけに携わっていましたが、その後、三菱重工空調機事業のグローバル展開にともなって、調達、販売、業務用エアコン製造にも事業を拡大。今や空調機事業の基幹企業に成長しています。
そんなMACO社は、設立当初から「現地化」を経営方針とし、タイ社会に根付くことを目指してきました。また、調達から製造、販売まで、メーカーとしての機能を備えるようになった2003年には、「自立=The Spirit of Independence」をスローガンに掲げ、タイ社会に根を張った「現地企業」として、タイの人々とともに生き、発展していく姿勢をより明確にしました。

写真:エアコン室外機の組立
エアコン室外機の組立

現地社員の企業運営能力養成に注力

タイの「現地企業」であるMACO社の運営の中心となっているのは当然、現地社員たちです。彼ら自身の企業運営能力を高めるために、積極的に技術を移転し、優秀な人材をマネージャー層に登用してきました。また、彼らから出された意見・要望を職場改善につなげているほか、英語教育や部門ごとの技術研修、日本での長期研修などによる人材育成に取り組んできました。さらに2010年からは、CSRの考え方やMACO社の経営理念、企業人としての基本姿勢などを学ぶ、新たな研修機会も設けています。
調達先選定においても、現地社員が客観的な基準によって公正に審査する仕組みを整えています。また、すべてのサプライヤーを「パートナー」として、WIN-WIN(共存共栄)の関係構築を追求しています。

写真:販売代理店を対象とした研修会
販売代理店を対象とした研修会

タイ社会の一員として、教育問題と向き合う

設立以来、雇用創出、輸出拡大、技術移転などによってタイ経済の発展に貢献してきたMACO社が、「もっと直接的にタイが抱える社会問題の解決に貢献していきたい」と、13年前に開始したのが「小学校支援」の取り組みです。
タイは、1985年から1995年にかけての10年間、年平均9パーセントという経済成長率を記録。その後、アジア通貨危機で停滞したものの1999年には再び回復し、以来、年平均約4パーセントの成長を続けています。しかしながら、政治経済はバンコクに一極集中しており、首都圏と地方の所得格差が2倍以上も開いている地域もあります。
こうした経済的格差は、教育面の格差にも影響を与えています。貧しい地方では、小・中学校9年間の義務教育をまっとうできない子どもたちも少なからずおり、学校には施設や教材が十分に整っていないところも多いのです。
そしてMACO社の中には貧しい地方の出身者も多く働いています。社員の出身地の子どもたちが、きちんと教育を受けられるように、MACO社が事業を営むタイ社会をより良いものにしていくために、教育問題と正面から向き合い、解決に貢献したい──1998年、MACO社の設立10周年を契機に小学校支援活動を開始した背景には、そんな思いがありました。

2007年時点のタイ国内における平均就学年数
  男性 女性 合計
全国 7.94年 7.44年 7.68年
バンコク首都圏 10.37年 9.89年 10.11年
中央部 8.3年 7.8年 8.1年
北部 7.1年 6.5年 6.8年
北東部 7.3年 6.8年 7.1年
南部 7.9年 7.5年 7.7年

国連開発計画「Thailand Human Development Report 2009」から作成

現地社員たちが直接、故郷の小学校を支援

この小学校支援活動もまた、現地社員によって担われています。中心となっているのは「ワーキング・コミッティー」と呼ばれる社員ボランティア組織。コミッティーではこの活動以外にも、社内行事の企画・運営などを受けもっており、自らの職場と社会をより良くしていく取り組みを続けています。
小学校支援の対象は、タイの貧困地方である北部・北東地方の学校から、「社員の故郷であること」「施設・設備が不足していること」「先生や地域の人々に、学校を良くしていこうという前向きな意欲があること」の3条件を満たす学校を毎年1校選定し、校舎や体育館、食堂、トイレ、各種機材など、学校の要望に応じて「不足しているもの」を寄贈しています。
この活動の大きな特徴は、施設や教材の購入「資金」を寄附するのではなく、MACO社自身が建設業者への工事発注や施工管理を行い、完成させた「現物」の形で学校に寄贈すること。
このような方法をとることで、予算内で最大限の貢献ができます。
予算枠は100万バーツ(約300万円)ですが、できる限り学校の希望を叶えるために、多少の予算超過は補助予算で補うようにしています。また、この活動に賛同した三菱重工労組(名冷支部)からも、毎年社員から集めた寄附金や衣類・学用品・スポーツ用品などの物資が寄贈されています。

支援先の選定から寄贈までの流れ

  • 県や政府から入手したリストをもとに支援対象候補を選定
  • 支援先候補への訪問などで条件に合致しているかを調査
  • 校長や地域の人々との面談などを経て支援先を決定
  • 支援先の要望を踏まえて具体的な支援内容を決定
  • 建設・施工業者などを選定し発注後も工事の進捗などを管理
  • 最終チェックの後に完成した施設を寄贈

2010年度は幼稚園生用の校舎・遊具を提供

2010年は、タイ北部のピサヌローク県にある「バーンマイトン プラサート スクール」を支援しました。小学校児132名、幼稚園児59名の計191名が通う同校では、それまで9つの学年(幼稚園3学年・小学校6学年)に対して教室が6つしかなく、小学生が勉強している教室で幼稚園児がお遊戯などをしていました。
そこでMACO社では、3つの教室からなる幼稚園児用の新校舎と遊具設備の建設・寄贈を決定。5月に始まった建設工事には、生徒や保護者、地元の人々が協力、MACO社からも大勢の従業員がボランティアとして工事に参加しました。
こうして完成した新施設は、11月の引き渡しセレモニーで正式に寄贈され、さまざまな遊具を備えた「遊び場」とともに、各学年の児童が「自分たちの学年だけが学べる教室」が実現したのです。
2011年度もMACO社は、タイ東北部のコンケン県の小学校バン クンファ チャンノーンツンパマナオ スクールに4つの教室・トイレなどを寄贈する予定です。MACO社はこれからも「現地化」をさらに推進し、タイに根ざした「良き企業市民」として、成長発展を目指していきます。

写真:バーンマイトン プラサート スクールの子どもたち
写真:バーンマイトン プラサート スクールの子どもたち

バーンマイトン プラサート スクールの子どもたち

私たちの責任と行動

子どもたちの学習環境が良くなれば
国もさらに良くなると信じています。

写真:スントーン ドアンシー 製造部 組立課 アシスタントマネージャー

スントーン ドアンシー
製造部 組立課
アシスタントマネージャー

写真:総務部 マネージャー アティコーン ラタナチャイ

総務部 マネージャー
アティコーン ラタナチャイ

この小学校支援プロジェクトでは、支援先の選定から建設の準備、工事の管理などをすべてコミッティーが実行しているので大変ですが、そのぶん、やりがいもあります。寄贈先の先生や生徒たち、地域の人々が喜んでくれることが、私たち自身の喜びになっています。
このプロジェクトは、政府や地方行政機関から高く評価されていますが、もっと嬉しいのは、子どもたちの学習環境が整っていくこと。私たちの仲間にも貧しい地方の出身者が大勢います。そんな社員の故郷の教育環境が良くなっていくことは、立派な大人が育つこと、そして自分たちの国が良くなっていくことにつながると信じています。

三菱重工に期待すること

ウィンユー ドーンマニー 先生

本校の教育環境を充実させくれた
MACO社の支援に深く感謝しています。

バーンマイトン プラサート スクール
校長
ウィンユー ドーンマニー 先生

本校は、数年前から地域の人々の協力を得て学校給食を開始するなど、教育環境の充実に力を入れてきました。その結果、生徒数が大幅に増えたのですが、教室不足という問題は未解決のままでした。そして今回、MACO社に新校舎を寄贈していただいたことで、全学年の児童が学年別の教室で学べるようになりました。学校代表として深く感謝しています。新校舎を見て、本校に転校を希望する生徒・保護者もさらに増えつつある状況です。
タイには今、約4万の公立学校がありますが、その多くが教室や教材の不足などに悩んでいます。こうした状況を憂う教育者の一人として、MACO社が今後もこの学校支援プロジェクトによって各地で教育環境を充実させるサポートを続けてくれるよう願っています。

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