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進水式とは

進水は、船台で組み立てられた船体がほぼ完成し、水に浮かべても大丈夫という時期におこなう、船体を水に浮かべる作業のことをいい、その儀式を、進水式といいます。

写真:進水式

紀元前3000年からの歴史を持つ船づくりにおいて、建造の節々でさまざまな儀式が行われてきました。中でも、新しい船の誕生を祝う進水式は、今でも、もっとも重要な儀式として位置付けられています。

進水式の主役は何と言っても、命名する人と支綱を切断する人です。
わが国では、明治のはじめ、軍艦の進水に天皇陛下または名代の皇族が臨席され、海軍大臣が命名するよう決められました。このためか、現在も男性が命名することが多いようです。

一方、進水式の起こりである、赤ワインのボトルを船首に叩きつけて割るようになったのは、18世紀前半からだといわれています。
1811年に、当時のイギリス皇太子が軍艦の進水でその役目を婦人にあてることに決め、西欧ではこれが伝統として確立しました。
欧米の進水式をみると、婦人が力いっぱいボトルを投げつけている姿を見ることができますが、これはボトルが割れないと縁起が悪いとされているためです。
この赤ワインも、いつしか白ワインになり、シャンパンになり、わが国では日本酒が使われることが多いようです。ちなみに、下関造船所ではシャンパンを使っています。

支綱切断では、ハンマーや小刀などが使われますが、下関造船所では銀の斧を使っています。
この銀の斧は、わが国独特のもので、初めて使われたのは1891年(明治24年)、軍艦「橋立」の進水式でした。
銀の斧は、古くから悪魔を振り払うといわれている縁起物で、左側に彫られた3本の溝は3柱の大神、右に彫られた4本の溝は四天王を現しており、進水に際して、それぞれの神のご加護を仰いでいるというわけです。

船台の傾斜は3度。その上には2本のレールが敷かれ、そのレールの上に砲丸投げのボールと同じ大きさの鉄の玉が数千個敷き詰められています。
通常は船が勝手に滑り出さないよう、固定装置がしっかりと取り付けられていますが、進水式が近づくと、その固定台も取り外され、船と船台をつなぐフックのような役目をするトリガーのみで船を支えます。
そして、支綱切断によって、トリガーがいっせいに取り外されると、船が滑り出すという仕組みになっています。

進水式は人間に例えるならば誕生であり、進水式で使われた支綱は、出産をひかえた婦人の腹帯に使ったり、出産のお守りに握っておくと、安産のお守りになると珍重されています。

(注)ドックで建造した場合は、ドックに注水して船を浮き上がらせます。この方式では、進水式は行わず、完成して引き渡す時に命名式を行って船の誕生を祝います。

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