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放射線と生活

いちごと放射線

いちごは春から初夏が本来の収穫期ですが、ビニールハウスやボイラーを使って加温促成したり、電気照明を当てて日照時間を延ばして栽培すると、寒い12月のクリスマスケーキをいちごで真っ赤に飾ることができます。手間暇かけて栽培されたいちごを購入して冷蔵庫に入れると、3,4日でだめになってしまいます。これをぽいと捨ててしまうのは、ちょっともったいない気がしませんか?

いちごに限らず、マンゴーやパパイヤ等の果物や、スパイスや生薬、水産加工品など高温殺菌ができない食べ物に対しても、放射線を利用して殺菌・滅菌する方法があり、食品照射と呼ばれています。

 

食品照射は、バクテリアや生物の細胞を構成している分子の構造に影響を与えることによって、これらの細胞分裂を抑制することです。食品照射を実施する場合には、放射線源と放射線量の両方が規制されています。放射線は健康診断のときに行われるエックス線検査と同様、物体を透過するので、食べ物に放射線が残留することはありません。世界保健機関(WHO)、国際原子力機関(IAEA)、及び国連食糧農業機関(FAO)は、1980年に専門家による検討の結果、10キログレイまでの放射線による食品照射は安全であると発表しました。
世界では、病気で免疫が弱くなっている方が病院で食べる食事や、宇宙飛行士が宇宙へもっていく食品は殺菌・滅菌されていなければならず、食品照射が活躍しています。
日本では、じゃがいもの照射のみが認められています。北海道士幌町ではじゃがいもの芽止めとして食品照射を行い、保存期間を延ばして価格を安定させることに役立てています。
もちろん、食品照射も万能ではないので、放射線への抵抗力のある微生物を完全に除去することはむずかしいようです。
食べ物を無駄にしないために、食品照射の使用法とその限界を知って、賢く使いたいものですね。

各国の食品照射許可品目(原子力政策大綱2005より一部抜粋)


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